大型グロースファンドとは
大型株の中でも成長株(グロース株)を中心に運用するファンドを、一般に大型グロースファンドと呼びます。成長株とはこれまで高い収益成長を遂げてきており、今後も市場平均よりも高い収益成長が続くと期待される企業の株式のことをいいます。
したがって、大型グロースファンドは、成長の可能性が高いと判断される優良大型株に投資するファンドということです。大型グロース株ファンドは、海外では「Large-Cap Growth Fund」と呼ばれています。
ファンドの分類
投資信託協会の商品分類では、大型グロースという分類はありませんが、投資信託の評価会社などではこの分類を採用しているところもあります。
例えば、代表的な投資信託の評価会社であるモーニングスター社では、東京証券取引所の第1部全銘柄を時価総額の大きい順に並べ、上から5%までを大型株と定義していますが、更に、東証株価指数の全銘柄のPERとPBRを計算し、その値を1.0と定義して、加えて、各ファンドについても組入れ全銘柄の平均PERと平均PBRを計算、その二つの数値を足して、その値が2.125以上ならグロース株と定義・分類しています。
また、同じく評価会社のイボットソン・アソシエイツ・ジャパン株式会社では、日本株ファンドの分類において「大型成長型」という分類を使っています。また、運用会社でも独自に大型株、グロース株を定義し、ファンドの構築に利用しているところがあります。
大型グロース株ファンドの種類
大型グロース株ファンドには、日本の株式を投資対象としたファンドだけでなく、米国の大型グロース株に的を絞ったファンドや欧州の大型グロース株に投資するファンドなど、異なる地域を対象としたファンドがあります。
大型グロース株ファンドのリスク
リスクに関しては、大型株に投資するファンドの方が一般に中型株や小型株に投資するファンドよりもリスクが低い傾向にありますますが、グロース株とバリュー株(割安株)では、一般にグロース株の方がリスクが高い傾向にあると言われており、大型株グロースファンドは、リスクは抑えられているものの、大型株バリューファンドよりはリスクの高いファンドという位置付けになります。