ノーロード・ファンド
ノーロード・ファンドとは、購入時に証券会社や銀行などの販売会社に支払う手数料(販売手数料)がかからない投資信託(ファンド)のことです。米国で販売手数料のことを「load(ロード)」と呼ぶことから、日本でも販売手数料のかからないファンドをノーロード・ファンドと呼ぶようになりました。
2017年12月末現在、4,415本の追加型株式投資信託が運用されていますが、ノーロード・ファンドはこのうち316本、割合にすると7.16%です。また、インデックスファンドは369本ありますが、このうちノーロード・ファンドは152本で、割合にすると41.19%がノーロードとなっています。なお、アクティブ運用ファンド4,046本のうちノーロードは164本だけで、割合は4.05%です。
最初のノーロード・ファンド
ミリオン、MMF、中期国債ファンドといった従来から販売手数料のかからなかったファンドはありましたが、これらのファンドを除いて、初めてノーロード・ファンドが登場したのは1996年になってからのことです。日本で最初のノーロード・ファンドは、この年に山一証券投資信託委託株式会社(現在の三菱UFJ国際投信)が設定した「スーパーバリューオープン」というファンドです。
その後は、投資信託委託会社が直接販売するファンドを中心に、ノーロード・ファンドが少しずつ増えてきました。
販売手数料の動向
販売手数料のかかるファンドでも、2010年頃までは手数料率は全般に低下傾向にありました。しかし、2010年以降になると、販売手数料率は全般に上昇傾向となり、3%を超えるものが多くなり、中には4%を超えるファンドも登場しました。しかし、2015年頃から販売手数料の低いインデックスファンドが脚光を浴びるようになったこともあり、インデックスファンドが牽引する形で、販売手数料は低下傾向にあります。
なお、1998年にファンドの販売手数料を各販売会社が自由裁量で決めることが可能となったため、同じファンドでも販売会社により手数料が異なるケースが増えています。