業種別インデックスファンドとは
建設、電機、商業など、特定の業種の株式に的を絞って投資を行い、その業種全体の株価動向を反映する投資成果を目指すファンドを業種別インデックスファンドと呼びます。
業種別インデッックスファンドの例
例えば、対象とする業種が不動産であれば、「業種別インデックス型・不動産株型」と呼ばれます。平成20年12月まで投資信託協会が採用していた分類では、約款上、株式組入限度70%以上のファンドで、主に国内の建設業、不動産業に属する株式に投資するファンドは「業種別インデックス型建設・不動産株型」、同様に、約款上の株式組入限度70%以上のファンドで、主として国内の医薬品業、食品業に属する株式に投資するファンドであれば「医薬品・食品株型」の業種別インデックス型ファンドと定義・分類していました。
この他の業種別インデックス型としては、化学・繊維・紙パルプ株型、石油・非鉄株型、鉄鋼・造船株型、電機・精密株型、自動車・機械株型、商業株型金融株型、公益株型があります。
業種別インデックス型ファンドを設定・運用する運用会社は、異なる業種に投資する業種別インデックス型ファンドを複数運用しており、これをグループ化しています。投資家は、そのグループの中で他の業種のファンドにスイッチングすることが可能であり、この場合の手数料は、新規にファンドを購入する場合よりも低く抑えられています。
ベンチマークは、東京証券取引所が算出・公表している東証業種別指数が利用されています。
業種別インデックスファンドの特徴
業種別インデックス型ファンドの特徴は、特定の業種への集中投資が可能であることがあげられます。例えば、今後、景気回復により不動産投資が活発になり、住宅販売も増加すると考え、そこからメリットを得るファンドに投資したいと考える場合には、業種別インデックス型の建設・不動産株型が適しているといえます。
一方で、集中投資ですから、見込みがはずれ、不動産業界・建設業界全体が不況にあえぐような事態に陥れば、このファンドは、株式市場全体に投資するタイプのファンドより値上がりが小さい、あるいはより大幅に値下がりする可能性があります。したがって、市場全体に投資するインデックスファンドや国内株式に広く分散するタイプの投資信託と比較して、よりリスクの高い投資対象であるといえます。