無財の七施


無財の七施の「施」は施しのこと、つまりお布施のことを指しています。お布施というと、私たちの身近な例では、仏事や法要の際に住職に包む謝礼が思い浮かびます。しかし仏教では、お布施は金銭だけを指すのではなく、他人への施し、惜しみない心で自分以外の人に施すことを指すということです。

この「無財の七施」とは、財産を持っていない人でもできる七つの布施のことです。「雑宝蔵経」というお経に出てくる仏教の教えです。

無財の七施は次の七つのことです。

  1. 身施(自分の体を使った奉仕作業)
  2. 心施(思いやりの心)
  3. 眼施(やさしい眼差し)
  4. 和顔悦色施(周りの人を穏やかな気持ちにするような朗らかな表情)
  5. 言施(相手を思いやった言葉づかい)
  6. 床座施(自分の席を他人に譲る)
  7. 房舎施(寝るところ、宿を提供する)

金銭的に少し余裕があれば、今の時代は、電話やインターネットを利用した募金など、少額でも手軽に寄付や募金ができる環境が整っていますので、利用してみるのもいいでしょう。金銭的には余裕がなくても、この七施の中の心施、眼施、和眼悦色施、言施であれば、誰でも、早速今日から始められますね。