山高ければ谷深し


山高ければ谷深しは、相場の人気が上昇し過熱してくると、上がり方も適正な水準を超えるほど大きいけれど、ひとたび熱が冷めて値下がりする時の反動もまた大きいということ。相場の流れ、見方を説く格言です。

猛スピードで走るクルマが急ブレーキですぐに止まれないのと同じで、必要以上に勢いがついてしまうと、行きつくところまで行かなければおさまりがつきません。バブル期がまさにそうでした。そんなに値が上がるのはおかしいと心のどこかでは思っていても、バブルの最中には周りの雰囲気もあって、ついつい踊らされてしまいます。結局、正気を取り戻すのは、バブルが大きくはじけたあとということに・・・。

勢いづくと誰にも止めることができないのが常。相場に限らず、ヨン様ブームやベッカム人気も、尋常でないほどブレイクしましたが、ピークを過ぎるとあっという間に飽きられていく運命にあります。過剰な盛り上がりに惑わされず、なにごとも長期的な眼で冷静に動きを観察したいものです。