インデックスファンドとアクティブファンドのどちらが有効な投資対象かについての議論は運用業界の中で長年にわたり続いています。その議論の中で、世界中の著名な投資家、大学教授、ジャーナリストがインデックスファンドの有効性を認めており、それらは著書や発言の中に示されています。このコーナーでは、そういったインデックスファンドの優位性を支持する著名人の発言などを紹介しています。
ウィリアム・バーンスタイン
ウィリアム・バーンスタインは米国の著名な投資アドバイザーであり、「投資 4つの黄金則」(The Four Pillars of Investing: Lessons for Building a Winning Portfolio)の著者です。
「市場リスクをとらなければならないことだけでも十分に不幸なのである。籠の卵を適切に分散しないで、損失をさらに悪化させるという追加のリスクをとることなど、愚か者の行為にほかならない。適切に運用されているインデックスファンドを購入し、市場全体を保有することによって、問題を回避すべきである」
(出典:ジョン・C・ボーグル著 「マネーと常識 投資信託で勝ち残る道」)
- Efficient Frontier (バーンスタイン氏のホームページ)
- William J. Bernstein (Wikipedia)
ジャック・R・メイヤー
ジャック・R・メイヤー氏は、ハーバード・マネジメント・カンパニー社の元社長で、ハーバード大学寄付基金を80億ドルから270億ドルへと3倍に増やした天才的ファンドマネージャーとして有名です。メイヤー氏はその後、ハーバード・マネジメント・カンパニーを離れ、2011年1月現在、Convexity Capital Managementで運用を行なっています。
メイヤー氏は、個人投資家がハーバード大学の事例から何か学ぶものがあるかと聞かれて次のように答えています。
「第一に、分散投資すること。第二に、手数料を低く抑えること。つまり、古代広告されていてコストの高いファンドを避け、コストの安いインデックスファンドを購入すること。最後に、長期にわたって投資することである。投資家は手数料と税金を低く抑えるために、単純にインデックスファンドを持つべきである。これに疑いの余地はない」
(出典:ジョン・C・ボーグル著 「マネーと常識 投資信託で勝ち残る道」)
- Harvard Management Company
- Convexity Capital Management
チャールズ・D・エリス
チャールズ・D・エリスは「敗者のゲーム」の著者です。彼は、「敗者のゲーム」の中で、「なぜ機関投資家は、彼ら自身が市場そのものだというのに、市場を上回る利回りを期待するのだろうか」と述べています。
バートン G・マルキール
バートン・G・マルキール氏はプリンストン大学教授であり、「ウォール街のランダム・ウォーカー」(A Random Walk Down Wall Street)の著者。
「インデックスファンドは、アクティブファンドを二パーセント近く上回るリターンを定期的に生み出してきた。アクティブ運用は全体として、市場平均を上回るグロスリターンを達成することができず、そのため、平均すると、手数料と売買コストの分だけインデックスを下回らざるをえない」
(出典:ジョン・C・ボーグル「マネーと常識 投資信託で生き残る道」)
- Burton Malkiel (Wikipedia)
- バートン・G・マルキール教授のホームページ
デイビッド・スウェンセン
イェール大学のCFOとして、20年間平均で年率16.1%という運用成績を達成したファンド・マネージャー。イェール大学で経済学なども教えている。
「アクティブ運用型のミューチュアルファンド(米国の投資信託)は、市場平均を上回るという目標を一貫して達成しそこねている。アクティブ運用ファンドの平均リターンは、税引前ベースで、市場平均に連動するパッシブ運用ファンド(インデックスファンド)の平均リターンを大幅に下回る。税引後ベースでは、さらに大幅に下回る。販売手数料を差し引けば、格差は呆れるほどの幅になる。ようするに、アクティブ運用で得をするのはファンド運用会社であって、投資家ではない。ファンドマネージャーが儲け、投資家が損をする。」
(出典:イェール大学CFOに学ぶ投資哲学・日経BP社)
ティモシー・ヘール
ティモシー・ヘール(Timothy Hale)は、アルビオン・ストラテジック・コンサルティング社のマネージング・ディレクターで、「Smarter Investing: Simpler Decisions for Better Resutls」(スマートな投資法-よりよい結果を手にするための単純な決断」の著者。
「決して吹聴されているわけではないが、静かに噂されるようになった債券インデックスファンドの有効性を過小評価すべきではない。その証拠には説得力があり、インデックスファンドへ投資することの有利さを確かに裏づけている・・・1988~1998年の10年間にわたり、米国債券インデックスファンドのリターンは8.9パーセントであり、一方で、アクティブ運用の債券ファンドのリターンは年間8.2パーセントで、インデックスファンドがアクティブ運用ファンドの85パーセントを打ち負かした。この格差は主にコストによるものである」
(出典:ジョン・C・ボーグル著 「マネーと常識 投資信託で勝ち残る道」)
ティモシー・オールセン
ティモシー・オールセンは「13歳からの投資のすすめ」の著者です。8歳から株式投資を初め、それ以降、様々な金融商品に投資しています。また、米国の有名な情報番組に出演し、有名な金融サイトにも寄稿しています。 オールセン君は、「13歳からの投資のすすめ」の中でインデックスファンドについて「・・・インデックスファンドは偉大な投資商品です。インデックスファンドはコストが低く、あらゆるタイプの投資家が富を築く手助けとなります」と述べています。