ブルームバーグは2017年1月23日、 2017年金融サービス企業男女平等指数(BFGEI)を発表した。 BFGEIは投資家や企業組織の皆様に対し、 男女平等の職場環境の構築に取り組む52社の統計、 行動指針、 商品提供、 社外への関与について、 独自の視点でとらえた判断材料を提供する。 ブルームバーグはまた、 2017年BFGEI参加企業が発行する投資適格社債を対象とした男女平等債券指数を開始した。
ブルームバーグで戦略・企業開発部門の責任者を務めるアンジェラ・サン氏は次のように述べている。
企業はこれまで以上に業務リスクの管理を重視するようになっており、 社員の確保や定着もその一環です。 一方で、 投資家は企業のリスク認識度を計る新たな基準を求めており、 男女平等を含む、 社会やガバナンスに関するデータへの需要は一段と高まっています。 BFGEIにより、 業務リスクの管理や投資家の資本を呼び込むにあたり、 極めて重要な要素である企業のビジネス慣行や方針についての透明性が向上します。
2017年BFGEIの参加企業は17カ国にわたり、 オーストラリア、 ブラジル、 インド、 日本、 香港、 マレーシア、 メキシコ、 スウェーデン、 トルコの企業が新たに加わった。 各社とも、 最高水準の社会的指針や慣行の導入と情報開示に積極的に取り組んでおり、 男女平等の報酬体系、 サプライヤーに対するダイバーシティ・プログラム、 女性顧客の保持率など各種データの提供に当たり非常に協力的だった。
2017年BFGEIの主なポイントは以下の通り。
- 指数参加企業の取締役会における女性比率は平均24.24%
- 指数参加企業の上級管理職の女性比率は2014年度から2015年度にかけて25.2%ポイント上昇
- 73%の企業が性別にとらわれない管理職候補者リストを作成している
- 83%の企業が女性に対して金融業界に関する研修プログラムを実施または資金援助している
- 9社が男女別の一単位時間あたりに支払われる賃金を追跡・記録している
- 75%の企業が女性の復職プログラムを導入している
ブルームバーグの会長で米国の30%クラブ(女性の取締役比率30%を呼びかける団体)の創業会長を務めるピーター・T・グラウアー氏は次のように述べている。
今年の指数参加企業の皆様が大幅に増えたことは喜ばしいことであり、 このように皆様がリーダーシップを発揮して取り組んでいただいていることを心強く感じています。 多様で開放的な職場環境の構築に対する各社の取り組みをきっかけに、 世界全体で新たな基準が作られつつあり、 あらゆる組織が直面するさまざまな課題についての認識が高まっています。
2016年5月に開始した第1回目の2016年BFGEIでは、 7カ国から26社が参加した。
指数への参加を希望する企業に対し、 ブルームバーグが女性のための世界銀行(WWB)、 カタリスト(Catalyst)、 ワーキング・マザー・メディア(Working Mother Media)といった外部の専門家との協力で作成した社会調査票の提出を依頼した。 今年の指数参加企業はいずれも、 ブルームバーグやパートナー機関が、 情報開示および優れた数値の達成または方針の導入についての世界基準として定める60以上のスコアを獲得している。 調査票とBFGEIへの参加は任意であり、 費用はかからない。 ブルームバーグは回収したデータを本調査以外の目的で使用することはない。 指数はランキング形式ではない。
ブルームバーグ・プロフェッショナル・サービス(ブルームバーグ端末)の契約者はBFGEI Indexを入力しDES<GO>からアクセスすることができる。 (債券男女平等指数はBBFGEI Index DES <GO>からアクセス可能。 )