ブルームバーグは2019年1月31日、 中国人民元建て国債と政策銀行債をブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックスに採用することを正式発表した。これらの債券の追加は、2019年4月より20カ月にわたり段階的に行われる。今回の採用は、中国人民銀行、財政部、および国家税務局が推進してきた市場アクセス改善に向けたいくつかの措置が完了したことを受けたもの。
グローバル総合インデックスに中国債が追加された場合、人民元建て債券は米ドル、ユーロ、日本円に次いで4番目に大きな割合を占める発行通貨となる。2019年1月24日付けのデータに基づくと、段階的追加が完了した時点で同インデックスには人民元建て債券363銘柄が含まれるようになり、54兆700億米ドル規模のインデックス時価総額の6.03%を占めることとなる。
ブルームバーグのピーター・T・グラウアー会長は次のように述べている。
本日の発表は、 中国がよりオープンで透明性の高い資本市場に移行する上での重要な節目であり、 投資家と中国を結び付けるというブルームバーグの長期的取り組みが結実したと言えます。 グローバル総合インデックスに中国債が組み入れられることで、 中国の債券市場は世界中の投資家に大きな投資機会をもたらすでしょう。
中国人民銀行と財務省および国家税務局は、 グローバル総合インデックスに採用されるために必要とされる、投資家が信頼できてよりアクセスしやすい市場を実現するため、DVP決済の導入、ブロック取引の複数ポートフォリオへのアロケーションの導入、徴税方針の明確化などさまざまな改善策を講じてきた。
ブルームバーグ・インデックス・グローバル統括責任者であるスティーブ・バークリー氏は、 次のように述べている。
現在中国市場は転換期を迎えており、 グローバル総合インデックスへの採用は、 世界中の投資家の中国市場へのアクセスを促進する上で非常に重要です。 段階的に組み入れるという当社のアプローチは、 ポジティブなものになると私たちが考えている投資運用業界へのインパクトに投資家の皆様が備えるために、 十分な時間的余裕をご提供させていただくことを目的としています。
人民元建て債券は、 グローバル総合インデックスに加え、2019年4月よりグローバル国債インデックスおよび新興市場自国通貨建て国債インデックスにも組み入れられる。
ブルームバーグは、中国を除いたベンチマーク・インデックスを希望するユーザーのために、グローバル総合インデックス、グローバル国債インデックスおよび新興市場自国通貨建て国債インデックスのそれぞれについて、中国債を除いたインデックスも算出する予定。さらに、 投資家の要望に応じて個別にカスタマイズされたインデックスの提供も可能としている。