野村證券は、ロンドン証券取引所グループのFTSE Russell(フッツィー・ラッセル)と共同で「FTSE Nomura Climate CaRD (Carry and Roll Down)World Government Bond Index」を開発し、同指数の公表を開始した。
「FTSE Nomura Climate CaRD (Carry and Roll Down)World Government Bond Index」は、世界の国債(現在22カ国)の時価総額加重インデックスであるWGBI(世界国債イン デックス)の気候リスクを低減したFTSE Climate Risk-Adjusted WGBIをベンチマークとし、各国の デュレーションと時価総額加重がベンチマークに等しく、キャリー・ロールダウンは最も高い国債ポート フォリオに投資する。
野村證券によると、国債インデックスにおける気候リスクを低減しつつ、国債のキャリー(利回り)だけでなくロールダウ ン(順イールドにおいて残存期間が短くなることで利回りが低下することによる債券価格の上昇)を加 えた期待リターンの合計が最大のポートフォリオを毎月構築するのが本指数の特徴。各国の デュレーションと金額ウェイトは気候リスクを低減したベンチマークに合わせており、ベンチマークの趣旨に沿いながら期待リターンの高い資金運用が可能になる。野村證券によると、債券のESG投資の中心になってい る社債市場はグローバル債券市場の約15%にとどまり、50%以上を占める国債市場においてESG投資を可能にするとともに期待リターンを高められる本指数は新たなESG投資の指数として期待される。
「FTSE Nomura Climate CaRD (Carry and Roll Down)World Government Bond Index」は野村證券とFTSE Russellが開発し、算出はFTSE Russellが担当している。同指数の指数値はFTSE Russellのウェブサイト(https://www.ftserussell.com/ja/products/indices/thematic- and-alternatively-weighted-fixed-income-indexes)にて、2021年1月26日より公開している。
野村證券は次のように述べている。
野村グループは、「Drive Sustainability.」というコンセプトのもと、サステ ナブルな社会の実現と社会的課題の解決のため、ESG/SDGsに関連する 活動に積極的に取り組んでおり、本指数の開発・公表はその一環です。当社は今後も、金融商品の開発を通じて、投資家のニーズに沿ったサー ビスの提供に努めていきます