野村アセットマネジメント株式会社と、株式会社野村資本市場研究所は、「人生100年時代」と言われる個人の長寿化と社会の超高齢化における高齢者層の資産運用のあり方を探るため、「人生100年時代の投資家人生の姿を探る~金融 ジェロントロジー的視点からみる資産運用に関する調査~」1を実施し、その結果をまとめて公表した。
今回の金融ジェロントロジー調査では、55歳以上89歳までの人を対象に、対面によるインタビュー調 査(12名)を実施し、高齢投資家と直接向き合うことで、個々の実態を把握した。そしてアンケート調査(2,371名)で定量的な傾向をつかみ、高齢投資家の姿を探ることを目的に実施した。
調査結果の概要は以下のとおり。
- 高齢層は老後に健康面の不安を感じる人が多い。他方、生活の満足度に負の影響を与えている のは、年金の減額、収入減少、資産枯渇等の経済的な不安である
- 資産の取り崩しを行っている世帯では、年間で金融資産の 3%程度を取り崩している。当該世帯で は、計画的な資産の取り崩しは 3 割に留まる
- 自己判断層においては、老後においても自己判断による証券投資を続ける意向だが、自分で投資 判断することが難しく感じている様子も見られ、証券投資をやめて現金化する意向が比較的高い
- 長寿化する老後生活において、最期まで資産運用により、資産寿命を延ばすことの重要性が増し ている。その中で、金融機関は金融資産の一元管理などの資産管理サービスを提供することが求 められている
調査方法の概要や主な調査結果→http://www.nomura-am.co.jp/corporate/surveys/
1金融ジェロントロジーに関連した調査として、2018年1月公表「金融ジェロントロジーにおける資産運用に関する調査」、2018年12月公表「金融ジェロントロジーと人生満足度調査」に続いて3回目の調査実施(2019年8~9月)となる。