日興アセットマネジメントは、 リスク・パリティ[1] の観点」からファンド設定時に決定した基本資産配分比率で、 世界の株式、 REIT、 債券に分散投資する追加型投信「Tracers グローバル3分法（おとなのバランス）」を2023年2月10日に設定、 運用を開始する。 SBI証券、 マネックス証券、 楽天証券が2月10日から、 松井証券が2月27日から、 それぞれ取り扱いを開始する。
「Tracers グローバル3分法（おとなのバランス）」は、日興アセットマネジメントのネット専用低コスト・ノーロードファンドシリーズ「Tracers」の新ファンド。事前に定めたルールに沿って運用（トレース）する、「Tracers」シリーズの4本目となる同ファンドでは、「ファンドの中でのリスクの大きさ」が概ね均等になるよう配分された比率（株20.0％、REIT13.3％、債券66.7%）を維持するというルールをトレースする。また、同ファンドはTracersシリーズとしては初となる、つみたてNISAの対象商品。
落ち着いた投資スタンスを追求したバランスファンド～開発の背景
日興アセットマネジメントによると、「Tracers グローバル3分法（おとなのバランス）」は、ゆったりと落ち着いたスタンスで投資をしたいという人に、「こんなの欲しかった」と感じてもらえるよう開発したファンド。
日興アセットマネジメントでは2021年の2月から毎月1回、投信初心者を対象としたオンラインセミナー「オトナの七・五・三」を開催してきた。時間を味方につけた長期積立投資について話をする中で、若い人のように20年の積立をする時間はない人や、ある程度まとまった資金の投資先を迷われているミドル層が少なくないことがわかった。日興アセットマネジメントでは、そのような“おとな”な投資家には、将来のために前向きにリスクを取り、途中の変動に耐えて最後の大きな結果を期待する長期積立投資とは別の考え方が必要ではないかとの議論に至った。
そこで日興アセットマネジメントが着目したのが、リスク・パリティの考え方。リスクとリターンを相対的に低く抑え、相対的に緩やかな値動きを目指すスタイルであれば、ゆったりと落ち着いたスタンスで投資に臨むことができるのではないか、そのような思いから同ファンドを開発した。当ファンドでは、“高すぎず低すぎない”リスク・リターンを目指す。
「まとまったお金」や「期間が限られた積立投資」のためのバランス～資産配分の考え方
日興アセットマネジメントによると、複数の投資資産に分散投資するバランスファンドは、株式にのみ投資するファンドに比べて値動きが緩やかになることが一般的。しかし、市場見通しに応じて資産配分を変化させたり、各資産へ均等に投資する方法では、市場の急変時には値動きの大きい資産の影響を強く受けるなど、価格変動が大きくなる傾向がある。そこで同ファンドでは、「ある特定の資産の影響だけが強くならない配分」をゴールに設計された。
3つの資産（株式、REIT、債券）のそれぞれの価格変動リスクと、各資産が内包する為替変動リスクを過去15年以上のデータから分析。それぞれのリスクの大きさが等しくなるような資産配分（リスク・パリティ）を決定した。この資産配分比率を維持することで、リスクの大きな資産の影響を受けづらくし、安定的な投資成果を目指す。
「Tracers（トレイサーズ）」について～ネット専用の低コスト・ノーロードファンドシリーズ
「Tracers」は、「こんなの欲しかった」と投資家の皆様にご共感いただける投資アイデアをファンドの設計に取り入れ、「インデックス（指数）」や「独自に定めたルール」などのルールに沿って運用（トレース）する、日興アセットマネジメントのファンドシリーズ。
同シリーズは、日興アセットマネジメントとしては初となる、ネット専用のパッシブファンド（非アクティブ）シリーズとなります。事前に決めたルールに沿って運用することから、「なぞる」という意味である「Trace（トレース）」から名づけた。
日興アセットマネジメントによると、指数などに連動した運用をめざすインデックスファンドに代表される、見通しに基づく判断を入れない「非アクティブ型」運用の選択肢は幅広く、様々な可能性がある。Tracersシリーズでは、指数だけにとどまらない、独自に定めたルール通りに運用するパッシブファンドを開発し、ネット専用とすることでノーロード・低コストで提供していく。
新ファンド「Tracers グローバル3分法（おとなのバランス）」の信託報酬は年率0.1089％（税抜0.099％）。
