バンガード、2017年に入って3度目の経費率の低下を発表


米国ペンシルベニア州バレーフォージに本社を置くバンガードは、米国時間2017年2月24日に新たに68本の投資信託ETF経費率が低下したことを発表した(このうち日本国内届出済ETFは6本)。これにより、投資家のコスト負担額は1.05億米ドル(約122億円)以上1削減された。業界最大規模の国際型のETF(上場投資信託)の顕著な経費率低下に牽引され、この3回目の低下によって124ファンドの投資コストは過去3カ月間に累計で1.43億米ドル(約167億円)減少したことになる。2

「バンガードが投資に掛かる手数料を下げる一方で、――そして、今後も下げ続けますが――手数料競争と呼ばれるものは、基本的にはベータの世界においては終焉しました。投資家が勝利したのです」、とバンガード会長兼CEO(最高経営責任者)のビル・マクナブ氏は述べている。マクナブは、幅広く分散された株式と債券への投資は、インデックスファンドやETFを活用することで、0.1%またはそれ以下の経費率で実現することが可能だと述べている。「手数料競争は、アクティブ運用と投資助言サービスという新たな段階に入りました。この場合もやはり投資家が最終的には勝利することになるでしょう」。

バンガードはラインナップ全体で経費率を引き下げており、バンガードの全てのファンドとETFは、それぞれのカテゴリーにおいて最も低コストを実現している。実際、バンガードの米国籍投資信託の99%は、業界におけるコストの10分位で最も低いカテゴリーに入っており、バンガードの米国籍ETFは全ETFの4分位で最も低いカテゴリーに入っている。3

「低コストのファンドやETFに対するニーズと激しい競争が相まって、今日では投資がかつてないほど手頃なものになりました」とマグナブは続ける。「多様な低コストなファンドへの投資が可能ですから、投資家の皆さまは――ご自身の判断で、あるいはフィナンシャル・アドバイザー等の助言を用いて――、より多くを投資にまわす、適切なアセットアロケーションを見出す、幅広く分散されたファンドを利用する、変動する市場の中で規律を維持するなど、投資を成功に導く他の要因に重点的に取り組む必要があります」。

バンガードの10本の国際型ETFの経費率が低下したが、日本の投資家が投資できる銘柄としては、各カテゴリーにおいて運用資産額が最大のファンド5本(VWO、VGK、VPL、VT、BNDX)と、各カテゴリーにおいて2番目に運用資産額が大きなファンド1本(VSS)4が含まれている。

経費率は、前会計年度の実際の営業経費(投資助言手数料、管理費用、投資家サービス費用を含む)を反映しており、経費率が公表された時点では既に、投資家の運用成績にこれらのコスト削減が反映されている。今後数カ月内に追加の経費率の改定が行われた場合、バンガードは証券取引委員会のルールに従って、ファンドの目論見書の年次更新の際に発表を行う。

バンガードについて

バンガードは世界最大の運用会社の一つ。2017年1月31日現在、バンガードは世界中の市場において4兆米ドル超を運用している。バンガードは、ペンシルベニア州バレーフォージに本拠地を置き、世界中で2,000万人の投資家の皆さまに350本以上のファンドを提供しています。

バンガード・インベストメンツ・ジャパン

*1. 過去12カ月のファンドの平均資産残高と2016年10月までの会計年度における経費率の変化を基にバンガードが算出。

*2.  2016年8〜12月に決算を迎えた経費率変更が発生した各ファンドの12か月の平均純資産残高に対してバンガードが算出。
*3. モーニングスターのデータより、全シェアクラスの直近の目論見書に掲載されている経費率のデータを使ってバンガードが算出。
*4. モーニングスターのカテゴリーに基づく。(2016年12月末現在)

別途記載がない限り、残高データは2016年12月31日現在のもの。日本円換算額は残高時点の為替レートで算出している。