未来貯金株式会社およびドイチェ・アセット・マネジメント株式会社は、2021年3月15日より、「みらいナビ」にDWS※1が提供する「WISE(ワイズ)」を搭載することを発表した。
「みらいナビ」は、 企業型確定拠出年金(以下、 企業型DC)導入企業と制度加入者(従業員)の双方をサポートするための情報提供アプリ。 導入企業数は500社に迫る実績がある。 「WISE」は、 DWSが世界で提供する投資アドバイスのオンラインツール。 日本における導入は本件が初めてとなる。
(※1:ドイチェ・アセット・マネジメントは世界有数の資産運用会社であるDWSの日本における拠点)
< 元本確保偏重に変革を起こし、 豊かな老後のための資産形成に貢献 >
2020年12月にドイチェ・アセット・マネジメントは「企業型DC加入者意識調査」を実施した。 同社によると、2021年は日本で確定拠出年金制度が導入されて20周年を迎える節目の年だが、 企業型DC加入者の5割以上の資金は元本確保型にとどまっており※2、 資産形成が進んでいるとは言えない。未来貯金とドイチェ・アセット・マネジメントは、 以下の調査結果に現れているような加入者の悩みや不安に寄り添い、 長期的な資産形成に貢献するというビジョンを共有し、 今回のサービス開始を決定した。
(※2:運営管理機関連絡協議会、 確定拠出年金統計資料(2020年3月)より)
資産アロケーションを自分で決めることに対して(単一回答)
- 「自信がある」:20%、 「まったく自信がない」:37%、 「不安に感じることもあるので客観的なアドバイスがほしい」:42%
長期的な資産形成をする上で難しいと感じる点(複数回答)
- 「値下がりが怖い」、 「商品が多すぎて何を選んだらよいかわからない」が上位に
企業型確定拠出年金の加入者専用ページついて(単一回答)
- アクセスしたことがない:62%、 アクセスしたことがある:37%
<2 つの質問のみで具体的な商品の組み合わせを提案 >
「みらいナビ」に搭載されるWISEでは、 加入者が答える質問は2つのみ。 1つ目は推奨投資プランの適用を今後の掛け金のみにするかどうか(またはこれまでの積立資産にも適用するか)、 2つ目は希望の運用方針(安定型、 成長型、 積極型)。 この2つ目の運用方針(リスク許容度)と、 加入者の年齢から計算される投資年限によって、 推奨投資プランから最適な商品の組み合わせが「みらいナビ」上で提示される。なお、 年齢や掛け金、 積立資産については、 みらいナビからWISEへ連携され、 改めて加入者が入力・回答する必要はない。
推奨投資プランの核となるのはDWSのチーフ・インベストメント・オフィスがリスク許容度に応じて導き出した資産アロケーションモデル。このモデルに基づき、 加入者のDCプランに含まれるパッシブ型投資信託の中から信託報酬が低いものが優先的に選択されるよう、 ドイチェ・アセット・マネジメントの運用部が運営管理機関ごとの商品ラインアップの中でマッチングを行う。 DC加入者は推奨投資プランを確認した上で、 拠出配分の変更や資産の預け替えといった運用の指図を行うことができる。
< 中立性 と専門性 を追求 >
未来貯金は金融グループに所属しないFintech企業であり、 金融商品の販売は行なわない。ドイチェ・アセット・マネジメントは資産運用会社だが、DC向けのパッシブ型投資信託は設定しておらず、 WISEで推奨される商品にドイチェ・アセット・マネジメントのファンドはない。今回のサービスは、 両社が中立的な立場で企業型DC加入者の行動変革をサポートし、 年金問題および日本の投資家の長期的な資産形成に資することを目指してスタートするもの。なお、 「みらいナビ」導入企業の加入者は無料でWISEを利用できる。
また、未来貯金によると、DWSのWISEは一般的なロボアドとは一線を画す。 推奨プランの元となる資産アロケーションモデルを策定するのは、 世界で約100兆円の資産を運用し、アクティブ、パッシブ、オルタナティブ運用における長年の実績を誇るDWSの専門家たち。そのため、 WISEは人間の専門知識と効率的で使いやすいデジタルプロセスの両方の利点を享受できるユニークなプラットフォームとなっている。