「リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード」、2020年度の最優秀会社と最優秀ファンドを発表


リフィニティブ・ジャパン株式会社は2020年3月18日、「リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード 2020 ジャパン」の最優秀会社と最優秀ファンドを発表した。同アワードの日本での授賞は今年で19回目となる。リフィニティブ・リッパーでは、投資信託市場関係者および幅広い投資家に世界共通の定量分析手法に基き投資信託の評価情報を提供している。

同アワードは投資信託部門と確定拠出年金(DC)部門から成っており、カテゴリー別に最優秀ファンドを選定するのに加えて、総合部門、株式部門、債券部門、ミックスアセット部門において、最優秀会社を表彰する。

今回は、投資信託部門ではフィデリティ投信株式会社が総合ならびに債券の2部門で最優秀会社となり、スパークス・アセット・マネジメント株式会社が株式、ラッセル・インベストメント株式会社がミックスアセット部門で最優秀会社に選出された。

投資信託部門最優秀会社

部門 最優秀会社
総合 フィデリティ投信
債券 フィデリティ投信
株式 スパークス・アセット・マネジメント
ミックスアセット ラッセル・インベストメント

 

一方、DC部門では東京海上アセットマネジメント株式会社が総合部門のほか、債券、株式とミックスアセットを含むすべての部門で最優秀会社に選ばれました。

DC部門最優秀会社

部門 最優秀会社
総合 東京海上アセットマネジメント株式会社
債券 東京海上アセットマネジメント株式会社
株式 東京海上アセットマネジメント株式会社
ミックスアセット 東京海上アセットマネジメント株式会社

 

このほか、カテゴリー別に個別ファンドを表彰する投信部門とDC部門の最優秀ファンドでは、野村アセットマネジメント株式会社が両部門合わせて最多となる30のカテゴリーで受賞した。

リフィニティブ・ジャパンの富田秀夫氏は今年度のリッパー・ファンド・アワードについて、次のように語った。

今年度は、カテゴリー別の最優秀ファンド賞168ファンド、最優秀社賞8社を選出しました。内訳は、個別ファンド部門の投資信託部門で134本、確定拠出年金(DC)部門では34本となります。ここ数年の投資家ニーズの変化に対応した、「絶対収益追求型」と「株式型テーマ株インフラストラクチャー」の二つのカテゴリーが基準を満たし新たに追加されました。

さらに、「個人投資家がファンドを選択する際に、中立的な評価機関が果たす役割はますます高まっています。リフィニティブ・リッパーでは、今年から、現在の個別ファンドへの格付けに加え、ESG要素を評価した個別ファンドへの格付けを付与する方針です。個人の資産形成に役立つ、中立公正かつ国際的に評価の高い情報を、今後も提供し続けていく所存です。

 

フィデリティ投信のデレック・ヤング代表取締役社長は、次のように発言した。

今年度のRefinitiv Lipper Fund Awardsで高く評価されたことを非常に嬉しく思います。「総合」部門で最高の運用会社に選ばれたことは、資産クラスや地域を越えて運用会社として培ったスキルの証です。 さらに、カテゴリー賞を受賞した7つのファンドは平均で14年のトラックレコードを有し、こうした激動の時代でも長期的に卓越したパフォーマンスを上げるためへの我々の専心が、すべてのご投資家に大きな価値をもたらすと確信しています。

 

東京海上アセットマネジメントの執行役員 投信本部長を務める江面幸浩氏は、以下の通りコメントした。

この度は、『リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード 2020 ジャパン』において、確定拠出年金部門の会社賞全4部門を受賞することができ、大変うれしく光栄に思います。当社は、設立より年金運用を大きな柱としており、投資一任業務や投資信託を通じて様々な運用を提供して参りました。確定拠出年金向けの投資信託においても当社の運用力がいかされ、今回の受賞につながったものと考えております。今後もこの強みをいかした商品・サービスの提供を通じて、長期の資産形成に資する取組を行っていく所存です。この度は本当にありがとうございました。

 

野村アセットマネジメントのCEO兼代表取締役社長 中川順子氏は、次のように述べた。

この度は運用会社として最多の30カテゴリーにおいて最優秀ファンド賞を賜りまして誠にありがとうございます。今回の受賞を励みとして当社スローガン『Expertise to Exceed』の通り、ご期待を超えるパフォーマンスを提供し、お客様や社会から深く信頼される資産運用会社を目指して参ります。

今後も個人投資家の皆様の資産形成に重要な役割を果たす公募投資信託及び確定拠出年金(DC)において、良質な運用商品・パフォーマンスを追求し、「貯蓄から資産形成へ」の流れを加速させていくことに貢献して参ります。

リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワードについて

世界の20カ国以上で30年余りにわたり、高く評価されている「Refinitiv Lipper Fund Awards(リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード)」は、独自の投資信託評価システム「Lipper Leader Rating(リッパー・リーダー・レーティング)」の中の「コンシスタント・リターン(収益一貫性)」を用い、優れたファンドとその運用会社を選定し、表彰するもの。→評価方法の詳細

 

評価方法について

評価対象基準(確定拠出年金部門も同一基準を適用)

  • 評価年の12月末時点で、該当国で販売登録されているファンドが評価対象。
  • 評価年の12月末時点で、36カ月以上の運用実績があるファンドが評価対象。
  • 評価翌年の4月1日以降に償還を迎えるファンドが評価対象。

リッパー・グローバル分類を用い、代表的なシェアクラスのファンドを基準に、10本以上のファンドが存在する分類が評価対象(それ以外の分類、機関投資家向けファンドやその他の非リテール・ファンド、プライベート・ファンド、クローズド・エンド型ファンドETF(上場投資信託)、通貨選択型ファンド、インシュアランスファンド、指数連動型ファンドを除く)。

資産クラス別部門では、不動産型を除く、株式型、債券型、ミックスアセット型、コモディティ型、オルタナティブ型、絶対収益型ファンド型の、各資産クラスを投資対象とするファンドが評価対象。

 

最優秀ファンド評価方法(確定拠出年金部門も同一基準を適用)

同アワードの対象となる、算出における通貨は、月次データにおいて使用する国の通貨に基づく。分類別の平均スコアは、分類ごとに、評価対象となるすべてのシェアクラスから算出。評価期間は3年間、5年間、10年間とし、Lipper独自の投資信託評価システム「Lipper Leader Rating (リッパー・リーダー・レーティング)」で採用している「コンシスタント・リターン(収益一貫性)」に基づき、各分類・各期間(3年、5年、10年)において最優秀ファンドを選定する。

 

最優秀会社評価方法(確定拠出年金部門は小規模運用会社の基準を適用)

資産クラス別部門では、規模別に最優秀会社を選定。それぞれの資産クラスにおいて、少なくとも5つの株式、5つの債券、3つのミックスアセットのポートフォリオを有する大規模運用会社が、最優秀会社賞の対象。小規模運用会社は、資産クラスの1つ(株式、債券、またはミックスアセット)において、少なくとも3つの異なるポートフォリオを運用している必要がある。資産クラスおよび運用会社ごとに、該当ファンドの平均値にてランク付けし(十分位数)、評価期間3年間の「コンシスタント・リターン」を基にした評価を行い、最優秀会社賞を選定する。ファンドの平均値が同一の結果の場合、パーセンタイル・ランク(上位何パーセントに位置するか)の平均が低い運用会社に授与する。

 

最優秀会社評価方法(総合部門、確定拠出年金部門は小規模運用会社の基準を適用)

総合部門については、規模別に最優秀会社を選定。少なくとも5つの株式、5つの債券、3つのミックスアセットのポートフォリオを有する運用会社が、大規模運用会社の総合部門最優秀会社賞の対象となる。小規模運用会社は、株式、債券、ミックスアセットの資産クラスの1つにおいて、少なくとも3つのポートフォリオを運用している必要がある。総合部門の評価も、評価期間3年間の「コンシスタント・リターン」に基づき、運用会社ごとの該当ファンド平均値にてランク付けし(十分位数)、最優秀会社を選出。ファンド平均値が同じ場合には、パーセンタイル・ランク平均が低い運用会社に授与する。

 

資産クラス別・総合部門のいずれのアワードにおいても、評価対象となる運用会社が3社に満たない場合には選出しない。 資産クラス別部門、総合部門のアワードの選定対象は、該当ファンドの運用主体を指定・設定し、該当ファンド、そのブランド、商品範囲のプロモーション・販売に責任を負っている運用会社。こうした運用会社は、プロモーターまたはスポンサー企業とも呼ばれる。

 

リッパー・リーダー・レーティングについて

リッパー独自のファンド分類を用い、4つの評価基準(「トータル・リターン(総合収益性)」) / 「コンシスタント・ リターン(収益一貫性)」 / 「元本保全性」 / 「経費率」))ごとにファンドを評価する。評価表示方法は、全対象ファンドを上位から20%ごとに区切り、最上位20%にランクインしたファンドを最上位の「Lipper Leader(リッパー・リーダー)」とし、以下20%ごとに5段階評価で表示する。3年、5年、10年の各評価期間の評価とし、さらに全期間の平均評価として「総合(Overall)」の評価も表示する。現在「Lipper Leader Ratings System(リッパー・リーダー・レーティング・システム)」は、世界86の国・地域において販売されているファンドの評価を付与している。