格付投資情報センター(R&I)は、ニッセイアセットマネジメント株式会社が運用する「ニッセイ日本株ファンド」につき、定例再調査を行った結果、運用プロセス評価を「AAAfp」に維持すると5月24日に発表した。
格付投資情報センターは、評価維持の理由を次のように述べている。
- 当ファンドは設定から4年半程度経過しているほか、全く同じプロセスで運用されている「ニッセイアクティブクオンツ」(19997年5月設定)でも既に9年程度の実績を有している。当該ファンドでは、基本的に運用プロセスの変更が設定来行われておらず長期にわたり一貫性のある運用がなされている。
- PER、PBRの2つのファクターで割安にティルトする一方、それ以外のファクターはベンチマーク(TOPIX配当込み)からの乖離を一定以内とすることで、リスクを抑えた運用(推定トラッキングエラー年率1.5~2.0%)を行う方針である。これまでについて方針通りの運用が継続してなされていると認められる。
- 銘柄の入れ替え(リバランス)は、3ヶ月に一度定期的に実施しており、引き続き恣意性が排除された運用がなされている。ファンドへの資金流出入の状況に応じて、左記タイミング以外に売買がなされることがあるが、その場合はその時点のポートフォリオと組入銘柄、組入比率が同じとなるように実施されている。
- 設定来、資金流入が続いており、一層安定的な運用がなされることが期待できる。株式組入比率を高位に維持するために資金流入部分は基本的に現物株ではなく先物を購入しており、先物部分については現物株式とのベーシスリスクが発生する一方で、当ファンドの特徴であるPER、PBRにティルトすることによる超過収益を得ることができない。売買コストには注意を払う必要はあろうが、先物から現物へ適切な入れ替えが実施されるかどうかについて今後とも注意する必要がある。