スパークス、「ビジネスウーマンの投資デビュー・投資スタイルに関する調査」結果を発表


スパークス・アセット・マネジメント株式会社は、ビジネスウーマンの投資に関する意識や実態を明らかにするため、2015年6月10日~6月11日の2日間、全国の20歳~59歳のビジネスウーマンを対象に、「ビジネスウーマンの投資デビュー・投資スタイルに関する調査」をインターネットリサーチにより実施し、1,000名の有効サンプルを集計し、次のように発表した。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

■■トピックス■■

  • 30代ビジネスウーマンの約4人に1人が既に投資デビューを果たす!
  • “投資”に踏み切れないビジネスウーマンたち、そのワケとは?
  • 投資したい“なでしこ銘柄” 1位「サントリー食品インターナショナル」

■■調査結果■■

◆30代ビジネスウーマンの約4人に1人が既に投資デビューを果たす!

全国の20歳~59歳のビジネスウーマン(アルバイト・パート除く)1,000名(全回答者)に、金融資産への投資に関する状況を聞いたところ、投資経験のある「投資デビュー済層」は21.8%、投資意向のある「投資デビュー意向層」は9.6%、投資を始めるか迷っている「投資デビュー不確定層」は16.5%となった。

「投資デビュー済層」の割合を年代別にみると、20代8.8%、30代22.8%、40代25.2%、50代30.4%と、年代が上がるにつれ高くなった。

また、「投資デビュー意向層」の割合を年代別にみると、20代は14.8%、30代は14.4%、40代は4.8%、50代は4.4%となり、20代・30代と40代・50代の間で10ポイントほどの差がみられた。

◆“投資”に踏み切れないビジネスウーマンたち、そのワケとは?

投資を始めるか迷っている投資デビュー不確定層が16.5%となったが、投資を始めるかどうかを迷う理由とは、何なのか。投資デビュー不確定層165名に、投資を始める決心がつかない理由を聞いたところ、最多回答は「何に投資すればよいかわからないから」で43.0%となった。様々な投資対象がある中から何を選ぶべきなのか、という迷いが、投資に踏み切れない要因として最も多い模様。以下、「損をすることが怖いから」が40.0%、「どこに相談すればよいかわからないから」が37.0%で続いた。

◆ビジネスウーマンに人気の投資先とは? 40代・50代の半数以上がプロに任せられる「投資信託」を選択

投資デビュー済の人や、投資デビュー意向のある人は、どのような金融資産に投資してきた(あるいは投資してみたいと思っている)のか。投資デビュー済層および投資デビュー意向層314名に、投資してきた(あるいは投資してみたい)金融資産を聞いたところ、最も多くの人に選ばれたのは「日本株式」で65.6%、次いで人気なのは「投資信託」で45.5%となった。投資デビュー済層と投資デビュー意向層で分けてみると、「日本株式」ではデビュー済層64.7%、デビュー意向層67.7%とほぼ変わらないが、「投資信託」ではデビュー済層52.3%、デビュー意向層30.2%となり、デビュー済層が、デビュー意向層を22.1ポイント上回った。スパークス・アセット・マネジメントでは、「日本株式の人気は投資経験を問わない一方、投資信託は、経験者からの人気が高いようです」と述べている。

また、全体での割合を年代別にみると、20代・30代は、40代・50代に比べて「日本株式」の割合が高く、7割超(20代71.2%、30代72.0%、40代58.7%、50代60.9%、以下同順)となった。他方、40代や50代は、20代・30代に比べて「投資信託」の割合が高くなった(30.5%、43.0%、50.7%、54.0%)。スパークス・アセット・マネジメントでは、「20代・30代は自分自身で投資先を決定したい、40代・50代はプロに委託したい、そういう思いが垣間みえる結果ではないでしょうか」と述べている。

◆ネット銀行利用者には株女子・投信女子が多い傾向が判明

最近は、ネット上での取引を中心とする“ネット銀行”が増えつつある。ネット銀行には、証券会社と提携していたり、様々な手数料が無料になるケースがあったりと、投資に有利な面を持つものもある。では、ネット銀行を利用しているかどうかで、投資する金融資産選びに違いはあるのか。投資デビュー済層および投資デビュー意向層314名をネット銀行の利用状況で分けて、投資してきた(あるいは投資してみたい)金融資産についての回答をみると、「日本株式」の割合は、現利用者層70.1%、非利用者層56.3%となり、13.8ポイント差となった。また、「投資信託」でも、現利用者層48.3%、非利用者層39.8%となり、8.5ポイントの開きがみられた。スパークス・アセット・マネジメントでは、「ネット銀行の利用者のほうが、“株女子”や“投信女子”が多い傾向にあるようです」とコメントしている。

◆ビジネスウーマンの投資スタイル 「長期投資派」5割半、「リスク分散派」は8割に

ビジネスウーマンたちは、投資に対してどのように取り組んでいる(あるいは取り組もうと考えている)のか。まず、【投資の目的】について聞いたところ、老後や未来の生活費を稼ぐ「老後資金づくり派」が61.5%、プチぜいたくのためのお小遣いを稼ぐ「お小遣いづくり派」が38.5%となり、将来への備えに投資を利用したいと考えている人が多い結果となった。

次に、【投資対象と社会貢献】については、社会に好影響を与えているものに投資する「社会貢献重視派」が32.2%、自身が得る利益を最大化するものに投資する「自己利益重視派」が67.8%となり、投資を通じた社会貢献を重要視する人は決して多くない現状が明らかになった。

続いて、【投資スパン】について、年単位で金融資産を保有する「長期投資派」が54.5%、数か月から1年程度で売買する「中期投資派」が35.7%、当日から数週間程度で売買する「短期投資派」が9.9%で、中長期的な投資をしようと考える人が大多数を占めた。

【利益を得る方法】について、配当金など、資産保有による利益を重視する

インカムゲイン派」が59.2%で、売買の差額による利益を重視する「キャピタルゲイン派」40.8%より多くなった。また、【投資の集中と分散】については、一度に・またはひとつの対象や分野に一気に投資する「リスク集中派」が20.7%、分散して・またはこまめに分けて少しずつ投資する「リスク分散派」が79.3%だった。さらに、投資は【リスク管理】も重要ですが、わずかでも値下がりを感じたらすぐに売却する「ロスカット派」は22.3%、多少値下がりを感じてもすぐ売却せず値動きを見張る「塩漬け派」は77.7%となった。

◆若年層は「社会貢献重視派」が多い傾向

投資スタイルを年代別にみると、若い年代ほど「社会貢献重視派」が多い傾向がみられ、20代では4割(39.0%)となった。また、上の年代ほど「長期投資派」や「塩漬け派」の割合が高くなり、自分の投資先をじっくりと見守ろうという気持ちを持つ人が多い傾向がみられた。

 

ビジネスウーマンの投資スタイルとライフプランニングの状況との関係性とは?

家計簿アプリを利用するビジネスウーマンは、将来の備えとして投資に取り組む傾向

ライフプランニングをする際、お金について考えることは避けられない。では、ライフプランニングの状況と、投資スタイルとの間には関係があるのか。老後についてしっかり考えていると想定される「老後資金づくり派」の割合をみると、将来に必要なお金を計算済みであるかどうかで差がみられた。老後や未来への備えとして投資を活用する「老後資金づくり派」の割合は、計算済みの層では68.2%、計算済みでない層では56.6%となり、11.6ポイントの開きがあった。

また、老後に向けて貯金しているかどうかでも違いがあり、「老後資金づくり派」の割合は、貯金している層が67.1%、貯金していない層が48.4%で、18.7ポイント差となった。スパークス・アセット・マネジメントでは、これらは、ライフプランニングと投資スタイルの関係性を窺わせる結果と言えるのではないかと述べている。また、家計簿アプリの利用状況によっても特徴がみられ、現利用者層では「老後資金づくり派」が72.6%で、非利用者層の58.7%と比べて、13.9ポイント高い結果となった。

◆もしも投資で300万円儲かったら何したい? 最多は「貯金」、8人に1人が「クルマ購入」

投資で得られた利益の使い道は様々だが、ある程度まとまったお金を手に入れられた場合、ビジネスウーマンたちは何に使いたいと考えているのか。調査では、全回答者(1,000名)に、もしも、今から投資をして、1年後に300万円儲かっていたら、その300万円で何をしたいかを聞いた。最多となったのは「貯金する」で61.0%と、半数以上となった。2番目には「国内旅行に行く」36.9%、3番目には「海外旅行に行く」28.9%と、旅行関係が上位となった。

次いで、「日々の生活費に充てる」27.4%という堅実な意見が挙がったが、その次には「さらに投資する」16.3%という意欲的な使い道が続いた。また、「普段行けないような高級料亭・レストランに行く」13.3%のようにプチぜいたくをする人や、「クルマを買う」12.2%のように大きな買い物に使う人も1割強みられ。年代別にみると、20代では、「本・CD・DVDなどを大量に買う」が13.2%と、全年代のうち最も高い割合となった。

また、金融資産投資の状況別にみると、投資経験のある投資デビュー済層では、「貯金する」57.8%に次いで「さらに投資する」46.8%が高くなっている。スパークス・アセット・マネジメントでは、「経験を活かし、300万円を元手にさらに利益を増やそうという野心的な姿勢が窺えました」と述べている。

 

ビジネスウーマンが投資したい企業とは?

◆投資先企業を選ぶ際に重視すること 「ブランドイメージ」「株主還元」「売上高」「技術力」

◆ビジネスウーマンの投資先企業選び 20代はブランドイメージ、30代は自身が実感するメリットを重視

ビジネスウーマンは、どのような企業に投資したいと考えているのか。調査では、投資デビュー済層および投資デビュー意向層314名に対し、投資先企業を選ぶ際に重視することを聞いた。「ブランドイメージが良い」、「配当、株主優待などの株主還元が充実している」が35.7%で並んで最多となり、以下、「売上高や利益が好調である」34.1%、「技術力が高い」33.8%が続いている。これらの項目の間には割合の差があまりなく、株主還元・利益・競争力のような指標にしやすい企業のスペックと、主観的なイメージとを、同様に重視していることがわかった。

年代別にみると、若い年代ほど「ブランドイメージ」の割合が高く、20代では47.5%となった。スパークス・アセット・マネジメントでは、20代のビジネスウーマンは、よりイメージを重要視する傾向にあるようだとしている。また、30代では最多回答が「配当、株主優待などの株主還元が充実している」46.2%で、他の年代と比べても最も高い割合となった。さらに、「商品・サービスの利用で自分自身が満足している」21.5%の割合も他の年代より高くなっている。30代は、株主としての利益、顧客としての満足感のように、“自身がメリットを実感している企業かどうか”を重要なポイントと考えていることが窺えた。

 

◆ビジネスウーマンからの好感度が高い企業 1位「トヨタ自動車」

投資デビュー済層や投資デビュー意向層が投資先企業選びで重視する点として、ブランドイメージがトップとなった。では、ビジネスウーマンはどの企業に良いイメージを持っているのか。全回答者(1,000名)に、“好きな企業(ブランド)だ”など良いイメージを持っている企業を聞いたところ、1位は、最近、元本保証の株式発行で話題になった「トヨタ自動車」(48名)だった。以下、2位は「パナソニック」(34名)、3位は「オリエンタルランド」(32名)となった。

◆ビジネスウーマンが株主優待を受けたい企業 1位「オリエンタルランド」

◆じっくり長期投資してみたい“有望株”企業 1位「トヨタ自動車」 「ユーグレナ」もTOP10入り

次に、株主優待を受けたいと思う企業についても聞いたところ、1位は「オリエンタルランド」(77名)だった。スパークス・アセット・マネジメントでは、「人気テーマパークである東京ディズニーランドまたは東京ディズニーシーのワンデーパスポートを受け取れるため、優待を受けたい人が多いのかもしれません」とコメントしている。以下、2位は「全日本空輸」(48名)、3位は「イオン」(45名)だった。

また、じっくりと長期投資してみたいと思う、“有望株”のイメージがある企業を聞いたところ、1位は「トヨタ自動車」(57名)、2位は「イオン」(26名)、3位は「オリエンタルランド」(15名)となった。また9位には、「ファーストリテイリング」と並んで、ミドリムシを活用した食品などを手掛ける「ユーグレナ」(ともに7名)が挙がった。

 

◆ビジネスウーマンが投資したい“なでしこ銘柄”ランキング 1位「サントリー食品インターナショナル」

2012年から、経済産業省と東京証券取引所が共同で、“なでしこ銘柄”というものを選定している。“なでしこ銘柄”には、東証一部上場企業の中から、業種ごとに、女性が働き続けるための環境整備を含め、女性人材の活用を積極的に進めている企業が選ばれている。そこで、調査では全回答者(1,000名)に、この“なでしこ銘柄”を提示し、もし投資するならこの企業に投資したいと思う企業を聞いたところ、1位は「サントリー食品インターナショナル」23.8%、2位は「カルビー」22.5%と、食料品メーカーが、それぞれ5人に1人以上の割合で、上位2企業となった。以下、3位は「花王」17.0%、4位は「TOTO」10.7%、5位「ローソン」10.6%という結果となっている。

スパークス・アセット・マネジメント