農林中金バリューインベストメンツ株式会社(NVIC)の「おおぶね」ファンドマネージャー奥野一成氏がゼロ高等学院の2学期基礎教養「マネーリテラシー」にて、 投資教育のプログラムを2021年7月6日より開始した。このプログラムは今年3月にリリースした『15歳から学ぶお金の教養 先生、 お金持ちになるにはどうしたらいいですか』(ダイヤモンド社)に準拠した内容になっており、 奥野氏が登壇する4回のセッションに生徒の自主学習(課題の取り組み)やプレゼンテーションの共有を織り交ぜることで、 単なる教科書的な「金融知識の習得」とは異なった、 より実践的なプログラムとなっている。先生が一方的に生徒に向けて講義をするのではなく、生徒同士で議論、進行が行われるようにデザインし、「主体的・対話的で深い学び」の提供を行うというゼロ高の教育方針に沿うものになっており、 このプログラムについても奥野氏と生徒によるインタラクティブな授業が展開される予定。
初回講義終了後、 生徒からは「時間のある高校生にとって一番の投資は自己投資であること、 価値を感じる対象は人によって違うことなど、 学びが多かった」、 「お金というものの概念が全く変わりました。 投資とは自分の今後の人生を豊かにするものであるなど本質的なことが聞けた」、 「今やっていることも投資であるということが分かり元気が出た」等、 非常に前向きな感想が寄せられた。
この取り組みの背景について農林中金バリューインベストメンツ株式会社は次のように述べている。
農林中金バリューインベストメンツ株式会社設立の目的として“価値に基づく資本配分を通じた経世済民の実現”~Quest for Value~を掲げており、 1.投資家、 2.投資先、 および3.社会・コミュニティーへの価値提供をそれぞれ行っております。
本件は上記の3.社会・コミュニティーへの価値提供 に該当するものであり、 “人材育成こそ最良の長期投資である”という信念の下、 「投資」が日本で広く根付くよう、 大学での特別講義や高校での特別授業を過去実施してまいりました(京都大学、 東京大学、 一橋大学、 洛南高校、 城北高校、 N高等学校等)。 特に京都大学においては2014年度から経済学部において、 寄附講義「企業価値創造と評価」を開設。 本講義は「企業価値」をキーワードとして、 アカデミックな視点、 実務的な視点から論点を整理し、 企業価値創造と企業価値評価の実際の取組みについて、 企業経営者、 運用者などの実務者が中心となってリレー方式で講義を行ないました。 高校生向け授業に関しては、 過去単発にて実施してきましたが、 2022年春からの高校での金融教育の必修化にむけて、 改めてプログラムを開発し、 その提供という観点では今回初めての取り組みとなります。 真の投資教育とは決して一般的な知識の増強のみによって図れるものではございません。 一般的な「金融教育」とは異なり、 様々なワークを通じて体感しながら学ぶことに主眼を置いております。 当プログラムを汎用的な内容にブラッシュアップさせながら、 今後も他の学校も含めて継続的に実施していく方針です。
当プログラムを通じて、 価値を理解し、 かつ自ら価値を創造することを意識して行動できる次世代の人材を育てていくことが、 長期的に見て企業だけでなく社会全体の価値の増大につながっていくものであると考えています。
農林中金バリューインベストメンツ株式会社(NVIC) CIO 奥野 一成氏は次のようにコメントしている。
本件取り組みは弊社の“人材育成こそ最良の長期投資である”というNVICの経営方針に沿うものであり、 今回投資教育のプログラムをゼロ高向けに提供するという大変貴重な機会を頂き、 嬉しく思っています。 株式投資という「狭義の投資」以前にまずは「広義の投資」を高校生の皆様に理解して頂き、 自身の行動全てが「投資」であることや、 高校生にとって一番貴重な「時間」という資産をどのように「価値」に結び付けていくかを学んでいただきたいと考えています。 更にはその「時間」がどのように「自分の夢」や「未来」に繋がっているのかを本質的に理解すべく、 様々なワークを通じて体感できるプログラムになっています。 今後も本件プログラムを定期的にアップデートしながら汎用的なプログラムとして各校に展開していく予定ですので是非ご期待ください。
ゼロ高等学院 について
事業家・投資家として活躍する堀江貴文氏の「学校教育を壊す(ディスラプトし、 再構築する)」という発言をきっかけに発足した、 民間の教育機関。2020年9月7日に発売された堀江氏の著書『将来の夢なんか、 いま叶えろ。 』でも現代の教育のあり方や、 若者の将来や自己実現について若者に訴えている。 主宰の堀江氏はテクノロジーの進歩によって社会が急速に変容し続ける現代において、学校教育もアップデートしていくべきだという持論を掲げている。
ゼロ高は生徒のゼロをイチにするために、生徒と運営で「自分を知る」「やりたいを知る」「やりかたを知る」の3つのミッション達成を目指し、生徒が将来本当にやりたいことを見つけるためのサポートを実施している。
また、 広域性通信制高校の鹿島山北高等学校と教育連携をすることにより、生徒は高校卒業資格を取得することが可能。ゼロ高等学院では、校舎や時間割から開放された生徒に必要なのは、社会人に求められる「自己管理」や社会人として必要な「スキル」だと考え、 それらをサポーターとともに日々追求している。