ブルームバーグは、三井住友トラスト・アセットマネジメントが、欧州連合の規制であるサステイナブルファイナンス開示規則(SFDR)への準拠支援のため、ブルームバーグのSFDRデータソリューションを採用した、と2023年8月2日に発表した。SFDRは投資会社が環境、社会、ガバナンス(ESG)の要素をどのように投資活動において考慮しているか、について情報開示を求める規制。
三井住友トラスト・アセットマネジメントは日本およびアジアで最大規模の運用会社で、86兆円(2023年3月末基準)をAUMとして運用している。 日本版スチュワードシップ・コードやPRIの署名機関として、サステイナブルファイナンス開示規則(SFDR)などを含むESG課題への取り組みを積極的に進めている。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの専務執行役員である堀井浩之氏は次のように述べている。
弊社では、ESG投資には従来から注力しており、透明性向上のための情報開示の充実に継続的に取り組んでいます。 今般、ブルームバーグとの継続的な対話を通じて、日々、変化を遂げる規制の内容を把握し、迅速にデータサービスのレベルアップを行うなど、同社のデータサービス体制やサポート体制が確認できた点が今回の決め手の一つとなりました。 また、ブルームバーグのESG規制に関する専門知識も高く評価しており、欧州の規制の変化に対応した適切なデータが提供されることにも期待を寄せています。 ブルームバーグのSFDRデータソリューションは、特に日本株での幅広いカバレッジを実現しており、弊社としても、Principle Adverse Impact(PAI)データを、SFDR対応および今後のESG投資の高度化や情報開示の更なる拡充に活用し、ビジネス展開に繋げていきたいと考えています。
ブルームバーグによると、SFDRにおいてはPAI指標の開示が求められている。三井住友トラスト・アセットマネジメントは、このPAI指標を開示するために、ブルームバーグのSFDRデータソリューションを活用する。このソリューションは、ブルームバーグが網羅する世界1万5000社以上の企業の開示情報をもとに、SFDRのPAI開示要件で求められている要請に合わせた形で、データを加工し、PAI指標を生成する。ブルームバーグ端末の契約者は、データを検証するために、情報の元となる文書に遡って閲覧することができるため、SFDRの報告に正確性と信頼性をもたらす。
また、ブルームバーグのカーボン排出量データセットは、10万社以上の企業が報告するスコープ1、2、3排出量と推定値を提供している。
ブルームバーグのサステナブルファイナンスソリューションズのグローバルヘッドであるパトリシア・トレス氏は次のように述べている。
ブルームバーグのSFDRソリューションは、複雑さを排除し、高品質で包括的なデータを提供することで、顧客の皆様が投資の持続可能性を真に把握できるようご支援します。弊社の包括的で独自なデータとソリューションが、三井住友トラスト・アセットマネジメントの皆様のESGにおける優先事項をサポートできることを嬉しく思います。
ブルームバーグの日本統括責任者であるノーマン・トゥエイボーム氏は次のように述べている。
規制要件は常に進化しており、内容を迅速に把握し、積極的に対応していくためには適切なパートナーが必要です。 当社のSFDRデータソリューションは、三井住友トラスト・アセットマネジメントを含む世界中の多くの企業が、複雑な規制環境を乗り切り、課題を競争力に変えるお手伝いをしています。