日興アセットマネジメントは、独創的なパッシプファンド(非アクティブ)の新シリーズ「Tracers(トレイサーズ)」を立ち上げたと2022年8月31日に発表した。
日興アセットマネジメントは、2022年8月31日に、 シリーズ第一弾ファンドとなる、 追加型投信「Tracers S&P500ゴールドプラス」を設定、 運用を開始した。また、 追加型投信「グローバル2倍株ファンド(地球コンプリート)」の信託報酬を引き下げ、 名称を「Tracers グローバル2倍株(地球コンプリート)」に変更して、 Tracersシリーズに加えた。
Tracersシリーズでは、 この2ファンドを第一弾とし、 既存の指数連動だけにとどまらない独創的なパッシブファンドを順次投入してゆく。
新ファンドシリーズ「Tracers(トレイサーズ)」について
日興アセットマネジメントによると、Tracersは、 「こんなの欲しかった」と投資家に共感してもらえる投資アイデアをファンドの設計に取り入れ、 「インデックス(指数)」や「独自に定めたルール」などのルールに沿って運用(トレース)する。
同シリーズは、 日興アセットマネジメントとしては初となる、 ネット専用のパッシブファンド(非アクティブ)シリーズとなる。事前に決めたルールに沿って運用することから、 「なぞる」という意味である「Trace(トレース)」から名づけた。
日興アセットマネジメントは、次のように述べている。
指数などに連動した運用をめざすインデックスファンドに代表される、 見通しに基づく判断を入れない「非アクティブ型」運用の選択肢は幅広く、 様々な可能性があります。 Tracersシリーズでは、 指数だけにとどまらない、 独自に定めたルール通りに運用するパッシブファンドを開発し、 ネット専用とすることでノーロード・低コストで提供していきます。
また、商品開発者である商品開発部長の有賀潤一郎氏は次のように述べている。
Tracersシリーズでは、 指数だけに頼らない柔軟な発想で商品を設計することで、 独創的な「非アクティブ型」のパッシブファンドをお届けしたいと考えています。 第一弾となる2つのファンドは、 先物を活用し、 純資産総額の2倍相当額を分散投資する運用ルールをトレースしています。 将来に備え、 少額からでも長期投資に取り組みたい方々に、 「こんなの欲しかった」と感じていただけるよう、 資金効率とリスク分散を同時に実現することを目指した商品です。
「Tracers S&P500ゴールドプラス」について
第一弾ファンドとして、 米国株式および金に純資産総額の2倍相当額を投資する追加型投信「Tracers S&P500ゴールドプラス」を8月31日に設定、 運用を開始した。 SBI証券、 マネックス証券、 楽天証券が8月31日から、 松井証券が9月26日から、 auカブコム証券が9月30日から、 それぞれ取り扱いを開始する。
同ファンドでは、 「先物取引を活用し、 米国株式と金(それぞれ純資産総額の100%相当額)へ純資産総額の200%相当額の投資を行なう」というルールをトレースする。
米国株式への投資では、 「インデックス マザーファンド 米国株式」、 米国の株価指数先物取引に係る権利を主要投資対象とし、 米国の金融商品取引所に上場している企業のうち、 時価総額や流動性、 業種のバランスなどを勘案して選ばれた500社の株式で構成される株価指数「S&P500指数」に連動する投資成果をめざす。 金への投資では、 金先物取引に係る権利を主要投資対象とします。 先物を活用することにより、 純資産総額に対して、 両者合わせて約200%の投資を行なうことを可能にする。 また日興アセットマネジメントによると、値動きの特性が異なる株式と金を組み合わせることで、 運用効率の向上が期待できるほか、 市場でリスク回避の動きが強まる局面では金が強みを発揮し、 ファンド全体の下値を抑制することが期待される。
「Tracers グローバル2倍株(地球コンプリート)」について
追加型投信「Tracers グローバル2倍株(地球コンプリート)」は、 2021年12月に設定した追加型投信「グローバル2倍株ファンド(地球コンプリート)」を8月31日付で約款変更し、 Tracersシリーズへ追加いたしたもの。 これに伴い、 信託報酬率を0.3993%から0.1991%(いずれも税込)に引き下げ、 ノーロードとした。 8月31日現在、 SBI証券、 auカブコム証券、 PayPay銀行、 松井証券、 マネックス証券、 楽天証券で購入できる。
同ファンドの運用方針には変更はない。 ファンドは、 「先物を活用し、 純資産総額の2倍相当額を世界各国の株式に幅広く分散して投資する」ルールをトレースする。 ファンドは、 ETF(上場投資信託証券)や株価指数先物取引を積極的に活用し、 主として日本を含む世界各国(新興国を含む)の株式に実質的に投資する。 投資対象国・地域については、 特定の国・地域の株式に限定するのではなく、 市場規模や流動性、 取引規制などの投資環境を考慮して、 日興アセットが投資可能と判断した世界各国の株式へ広く分散して投資する。
- Tracers特設ページ: https://www.nikkoam.com/sp/tracers