ロベコは、世界の資産運用会社の中でも先駆けとなる取り組みとして、ロベコ独自のサステナブル投資(SI)データを公開すると2023年10月3日に発表した。データの透明性促進、サステナブル投資の質向上を目指す試みとして、ロベコは「サステナブル投資(SI)オープンアクセス・イニシアティブ」を一般公開する。これにより、企業やNGOなどを含む、より広範な層からアクセスが可能となる。このイニシアティブは2022年8月に、顧客と学術界を当初の対象として始動し、企業の持続可能な開発目標(SDG)スコアと国別ESGスコアを共有してきた。「集団の英知」の原理を活用して、サステナブル投資における新たな基準の設定に貢献し、SIデータの質を向上させることを目的としている。
ロベコによると、投資家は、サステナブル投資において、投資先企業のサステナビリティ・パフォーマンスを体系的に評価するという極めて重大な課題に直面している。投資家はこれを実現するための情報として、企業とサステナビリティとの関係性への洞察を提供する格付評価に依存している。ロベコは、正確でインパクトを重視したサステナビリティ評価の重要性を認識し、2017年からSDGスコアの開発を進めてきた。 従来のESG格付の多くが財務上の重要性(マテリアリティ)の測定を目的とするのとは異なり、ロベコのSDGスコアはインパクトの重要性に焦点を置き、企業が持続可能な開発目標(SDGs)にどの程度プラスまたはマイナスに貢献しているかを評価する。このように、SDGスコアはESG格付と補完的な関係にあり、双方を合わせることで、企業のサステナビリティへの取り組みについてより総合的な視点で捉えることが可能となる。
ロベコのサステナブル投資責任者 である Carola van Lamoen 氏は、次のように述べている。
ロベコでは、SIデータを最大限に統合することが、実世界へのインパクト創出のために極めて重要と確信しています。SIオープンアクセス・イニシアティブでは、SIデータの質向上のために外部からのフィードバックを収集します。そうすることが、投資家がサステナビリティを投資アプローチに統合することへの支援にもつながります。さらに、学術界と協力することで、教育と研究の進展に貢献することを目指します。SIオープンアクセス・イニシアティブの公開対象の拡大は、外部からの視点やフィードバックをより多く取り入れることにつながり、データの透明性とサステナブル投資分野のイノベーションに対するロベコのコミットメントを改めて明確に示すものです。
現在、既に300超の顧客と80超の学術機関が、ロベコの顧客向けポータルサイトを通じて、ロベコのサステナブル投資の知的財産へのアクセスを有している。
SIオープンアクセス・イニシアティブの詳細→www.robeco.com