FOLIO、AIで相場を先読みするロボアドバイザー「FOLIO ROBO PRO」に新機能『臨時リバランス』を導入


株式会社FOLIOは、同社がAlpacaJapan株式会社と協業し提供している、 AIで相場を先読みする進化版ロボアドバイザー「FOLIO ROBO PRO(以下ROBO PRO)」に、 市場の急変時にも適応できる『臨時リバランス』機能を新たに導入したと2020年11月19日に発表した。

 

臨時リバランス機能

◼️新機能『臨時リバランス』とは?

今まで「ROBO PRO(ロボプロ)」では基本的に一ヶ月に一回「定期リバランス」を行っている。 一般的にリバランスは最初に投資した時点の比率に戻すが、 「ROBO PRO(ロボプロ)」では市場の環境に合わせて最適と考えられるポートフォリオも随時更新しており元の比率に戻すとは限らず、 リバランスによって最新のポートフォリオを反映することで機動的な資産配分の変化を実現している。

FOLIOは『臨時リバランス』について次のように説明している。

今回新たに導入する『臨時リバランス』は上記の「定期リバランス」とは別に急激な変動を伴う市場の変化にも適応する新しい仕組みとなります。 2008年のリーマンショックや2020年に起こったコロナショックを見てみると、 特に急激な下落を伴う市場の変化は突然起りうるものです。 こういった激しい市場の変化が頻繁に起こる可能性は低く、 過去の事例を見ても数年に一度ぐらいの頻度だと考えられますが、 いざこうした事態が起きた場合に月1回程度の「定期リバランス」だけでは、 急激な市場の変化に十分に対応できない可能性もあります。 そこで市場の急変時に対応できる『臨時リバランス』機能を導入することで、 急激な市場に適応した最新のポートフォリオの反映を実現します。

 

◼️新機能『臨時リバランス』の仕組みとは?

「ROBO PRO(ロボプロ)」ではレジームスイッチングモデル*を運用資産に含む複数の市場に適用することで市場の局面変化を捉えることに利用している。 そして変動の激しい局面に突入したと判定された場合には、 今回導入した新機能『臨時リバランス』を行う。 この仕組はあくまでリバランスのタイミングを決定するだけなので、 ROBO PRO(ロボプロ)」におけるAIを利用したポートフォリオの最適化アルゴリズムには影響を与えない。 これら2つの機能は独立しており相乗的に互いの良さを引き出している。

FOLIOによると、運用資産の下落を抑制するために、 市場が下落局面に突入したと判定した時に運用資産の一部現金化やリバランスを行ってポートフォリオのリスクレベルを下げるような「ダウンサイドプロテクション」という運用アルゴリズムがあるが、 「ROBO PRO(ロボプロ)」の『臨時リバランス』はタイミングの判定に徹しており、 投資判断は通常の「ROBO PRO(ロボプロ)」と同様に行うことで、 単純にリスクレベルを下げるだけではなく必要であればリスクレベルを上げるような判断ができる余地も残している。通常の「ダウンサイドプロテクション」では必ずリスクレベルを下げるため、 下落後の上昇局面についていけずパフォーマンスが悪化してしまうというデメリットがよく挙げられるが、 FOLIOによると、『臨時リバランス』はこの問題をうまく回避できる可能性がある。

臨時リバランスについてのホワイトペーパー→https://folio-sec.com/robopro/white-paper/rebalance

*:レジームスイッチングモデルとは

市場にはリスクオンやリスクオフ、 あるいは好況や後退のような局面が存在するといった考え方は広く受け入れられている。 こうした局面の存在をあらかじめ仮定してデータから逆に推定したり推論に利用するような統計モデルのことをレジームスイッチングモデルと呼ぶ。