シュローダー証券投信投資顧問、2本の新興国ファンドの分配を実施


シュローダー証券投信投資顧問株式会社が、2007年4月27日に設定した「シュローダー・エマージング・ソブリン債券(現地通貨建て)ファンド(毎月決算型)愛称:『さいけん太郎毎月分配』」(以下、『さいけん太郎毎月分配』)と、「シュローダー・エマージング株式ファンド(3 ヵ月決算型)愛称:『かぶしき花子3 ヵ月分配』」(以下、『かぶしき花子3 ヵ月分配』)は、2007 年11 月15日の決算日にそれぞれ分配を実施した。

分配金は、『さいけん太郎毎月分配』が85 円(ボーナス分配部分は0円。分配日基準価額:\9,798)で、『かぶしき花子3 ヵ月分配』が1,200 円(分配日基準価額:\10,761)。

『さいけん太郎毎月分配』の今後の運用方針について、シュローダー証券投信投資顧問は次のように述べている。

今夏、米国経済に大きな影響を与えたサブプライムローン問題は、直接的には新興国債券市場における問題ではないものの、市場急落リスクが広範囲に波及したことにより、同市場の信用スプレッドは拡大しました。リスク資産は市場心理に敏感に反応するものの、新興国債券市場のファンダメンタルズは依然として極めて良好な状態であることから、同市場へのポジティブな見通しに変更ありません。当ファンドでは現在の保守的な運用を継続する方針です。

また、『かぶしき花子3 ヵ月分配』今後の運用方針について、同社は次のようにコメントしている。

グローバル株式市場ではボラティリティ(価格変動性)が上昇する一方、弊社では世界経済の軟着陸見通 しを維持していますが、世界経済の成長率は2007年予測値の+3.2%から2008 年には同+3%以下に鈍化するとみています。また、原油の史上最高値更新や継続するクレジット市場に対する懸念から、上記見通しに不透明感が出てきていますが、信用収縮による景気後退、あるいはスタグフレーションが起こる可能性は低いとみています。

さらに、米国での利下げがドル安を進行させる懸念はありますが、来年3 月に見込まれる欧州中央銀行(ECB)による利下げがドル安圧力を緩和すると予想しています。弊社では、米国住宅市場の調整が更に進み原油価格が高騰した場合、実質所得の目減りにより第4 四半期の個人消費が影響を受ける可能性があるとみています。信用収縮が個人のみならず企業にまで広がるか否かがリスクの大きさを測る上で鍵となるものの、サブプライムローン問題による不良債権償却の規模や、同問題の金融セクター以外への波及の可能性については、依然として判断が難しい状況となっています。

米国の第4 四半期GDP 成長率については+2%、もしくは+2%を下回るなど成長の伸びが大幅に減速すると予測していますが、現時点では本格的な景気後退を引起す状態には至っていないとみています。現状、コアインフレが落着きを見せていることから、米国連邦準備理事会(FRB)による追加利下げの余地があり、実施されれば2008年後半には景気が徐々に回復する可能性もあるとみています。日本では、経済指標が依然として成長鈍化を示唆しています。日本銀行が来年末までに利上げを実施すると予測する一方、円キャリー取引の巻戻しを誘発するほどの大幅な利上げは実施しないと思われます。

エマージング諸国の経済は米国経済への依存度が低くなってきており、エマージング株式市場の見通しは中長期的には好調さを維持すると考えられます。半面、依然として世界的な景気後退の影響を受けやすく、米国経済の見通しがハードランディングへと傾いた場合、グローバルエマージング株式市場に対する楽観的な見通しは覆される可能性があります。当該諸国の株式市場はバリュエーションが割高となってきており、バブルの初期段階の様相を呈しています。米国の追加利下げが見込まれる中、株式市場は、短期的には経済のファンダメンタルズよりも流動性や相場の勢いにより変動するとみられることから、ボラティリティも高まると考えられます。このような状態は特に中国やインドの株式市場で顕著にみられます。そのため弊社では、慎重なスタンスを維持していく方針です。

『さいけん太郎毎月分配』の販売会社(2007年11月20日現在)はイーバンク銀行、SBI イートレード証券、オリックス証券、関西アーバン銀行、ジョインベスト証券、日興コーディアル証券(投信スーパーセンター専用)、八十二証券、フィデリティ証券、楽天証券。

『かぶしき花子3 ヵ月分配』の販売会社(2007年11月20日現在)はイーバンク銀行、大垣共立銀行、オリックス証券、関西アーバン銀行、ジョインベスト証券、日興コーディアル証券(投信スーパーセンター専用)、八十二証券、フィデリティ証券、楽天証券。