スパークス、「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2017」実施


スパークス・アセット・マネジメント株式会社は、今年1年の日本株式市場を総括し、また、来年以降の見通しについて探るため、2017年11月10日~11月13日の4日間、全国の20~79歳の投資経験者(日本株式、外国株式、公社債投資信託REIT、金・プラチナなどの金融資産への投資経験がある人)を対象に、「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2017」をインターネットリサーチにより実施し、1,000名の有効サンプルを集計した。

なお同レポートは、サンプル調査という性質上、実態を全て反映したものではない。また、特定の投資商品や個別銘柄の取引を勧誘する目的で作成したものではない。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

 

 

[調査結果]

▼2017年、投資経験者の実態

◆20代投資家の3割が今年投資を始めた“投資デビュー組”

◆60代・70代のシニア女性投資家の59%が「投資信託」に投資

◆20代男性投資家の14%が「仮想通貨」に投資

まず、全国の20~79歳の投資経験者1,000名(全回答者)に、現在の投資状況について質問を行った。「現在、投資をしている」と回答した“現役投資家”は79.9%、「過去に投資をしていたが、現在はしていない」と回答した“投資離脱者”は20.1%だった。

また、投資の経験年数について聞いたところ、現役投資家(799名)では「1年未満(今年、投資を始めた)」が11.1%、「1~3年程度」が22.7%、「4~6年程度」が13.8%、「7~9年程度」が8.8%、「10年以上」が43.7%となった。2017年に投資を始めた“投資デビュー組”は、現役投資家の9人に1人となり、昨年(2016年)実施の調査結果と比較すると1.2ポイントの上昇(2016年9.9%→2017年11.1%)となっている。

年代別にみると、20代現役投資家では、「1年未満(今年、投資を始めた)」が30.5%となり、3割が投資デビュー組だった。

投資離脱者(201名)では、投資を経験した年数は「1年未満」が20.9%、「1~3年程度」が27.4%、「4~6年程度」が19.4%、「7~9年程度」が4.5%、「10年以上」が27.9%となり、昨年調査と同様、3年以下で離脱した人が半数近く(2016年45.7%、2017年48.3%)となった。

続いて、現役投資家に、現在投資している金融資産について聞いたところ、最多回答は「日本株式」(73.2%)、次いで「投資信託(「REIT」以外)」(41.4%)、「外貨※FX(外国為替証拠金取引)を含む」(16.4%)、「日本公社債(国債/地方債・社債など)」(13.9%)、「外国株式」(12.3%)が続いた。日本株式、投資信託がよく選ばれている。投資経験年数別にみると、投資経験10年以上の人では「投資信託(「REIT」以外)」が47.0%となり、ベテラン投資家の2人に1人が投資信託に投資していることがわかった。

男女別にみると、「日本株式」に投資している割合は女性(64.9%)より男性(80.9%)で高くなったが、「投資信託(「REIT」以外)」では女性(49.1%)のほうが男性(34.3%)より高くなった。性年代別にみると、60代・70代女性では「投資信託(「REIT」以外)」に投資している割合が59.2%となり、全ての性年代層で最も高くなった。また、今年の調査から新たに聴取した「仮想通貨」は、20代男性(13.6%)が最も高くなっている。他方、投資離脱者に、過去に投資していた金融資産について聞いたところ、多いものから「日本株式」(67.7%)、「投資信託(「REIT」以外)」(30.3%)、「日本公社債(国債/地方債・社債など)」(17.4%)、「外貨※FX(外国為替証拠金取引)を含む」(12.9%)、「金(ゴールド)・プラチナ」(8.0%)の順となった。

◆20代投資家の6割強がコツコツ積立投資

◆2018年開始“つみたてNISA”20代投資家の4割半が利用意向あり

毎月決まった額を投資する積立投資は、少額から投資することができ、価格変動によって購入口数が変化するため、リスクを分散できるなどのメリットがあるとされる。中長期的な資産形成の手段として広がりつつある積立投資ですが、どのくらいの人が行っているのでしょうか。

現役投資家(799名)に、積立投資を行っているか聞いたところ、「行っている」と回答した割合は38.8%となり、4割弱の人が行っていた。年代別にみると、20代では「行っている」割合は62.3%と、全ての年代で最も高くなった。スパークス・アセット・マネジメントでは、「若年層の投資家にとって、少額から投資できる積立投資は魅力的な制度であるといえそうです」とコメントしている。

また、2018年1月からスタートする“つみたてNISA”についても聞いた。

つみたてNISAは、投資した年から最長20年間の収益が非課税となるもので、非課税期間が最長5年間である通常のNISAと比較して、長期の非課税期間が設けられている。年間投資枠の上限は40万円と通常のNISAより少なく、対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した一定の公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されている。

全回答者(1,000名)に、このつみたてNISAを利用したいと思うか聞いたところ、現役投資家では「利用したい」と回答した割合は31.9%となり、投資離脱者(201名)でも21.9%と、5人に1人以上が利用したいと考えていることがわかった。

年代別にみると、20代では45.0%と、4割半の人が利用したいと考えていた。スパークスでは、「長期的な資産形成に適した非課税制度は、20代投資家のニーズにマッチしているようです」と述べている。

▼2017年の振り返り

◆日本株式市場を表す今年の漢字は「昇」 2年連続の「乱」「迷」から「昇」「上」へ

今年の漢字2017年の株式市場を振り返ると、投資家にとっては、どのような年だったでしょうか。

株式投資家(599名)に、2017年の日本株式市場を表す漢字1文字を自由回答で聞いたところ、1位「昇」(73名)、2位「上」(59名)、3位「高」(46名)となり、株価の上昇を表す漢字が上位3位を占める結果となった。この漢字を選んだ理由をみると、『(昇)日経平均の続伸が顕著だった』、『(上)25年ぶりの高値に回復した』、『(高)バブル後最高値を更新した』(カッコ内は選んだ漢字)などが挙げられた。スパークス・アセット・マネジメントは、「10月に日経平均株価が連騰し、11月にはバブル後の最高値を更新したことなどから、こうした漢字が選ばれたようです」とコメントしている。

なお、2016年、2015年実施の調査結果では、いずれも1位「乱」、2位「迷」と、株価の乱高下や迷走などを反映した漢字が上位にランクインしたが、スパークスでは、「2017年は株式市場の様相がガラリと変わった1年だったといえそうです」と述べている。

◆経済分野における今年の“流行語”は「AI(人工知能)」

スパークス・アセット・マネジメント現役投資家(799名)に、2017年、経済ニュースで注目していたキーワード(トレンドワードや新興の分野、技術、産業など)を自由回答で聞いたところ、1位は「AI(人工知能)」(100名)だった。スパークス・アセット・マネジメントでは、「AIの技術革新が進むとともに、2017年はAIスピーカーなどAIを搭載した新商品発売が続き、今まで以上にAIの可能性を強く印象付けた1年でした」とコメントしている。2位は「株高・株価上昇」(41名)だった。「10月以来の日経平均株価の上昇に、喜んだ投資家も多かったと思われます、とスパークスはコメントしている。3位は「トランプ大統領」(31名)でした。昨年(2016年)はドナルド・トランプ氏の米大統領選勝利を契機として、新政権の経済政策に対する期待感から株価が上昇する“トランプ相場”と呼ばれる現象が起きたが、大統領選後1年を経過した2017年11月も、ダウ平均株価は過去最高値を更新した。

次に、2017年、積極的に投資を進めようと思うきっかけになったニュースを、自由回答で聞いたところ、1位「株価上昇・好調」(225名)、2位「衆議院解散・自民党圧勝」(93名)、「トランプ大統領・トランプ政権関連」(65名)の順となった。スパークスでは、10月の衆議院議員総選挙で自民党が圧勝したことも、好材料ととらえた投資家が多かったようだと考えている。

逆に、2017年、投資に対して消極的になるきっかけになったニュースを、自由回答で聞いたところ、1位「北朝鮮関連」(197名)、2位「トランプ大統領関連」(73名)、3位「企業の不正・企業への不信感」(64名)の順となりました。度重なる弾道ミサイル発射など、緊迫する北朝鮮情勢への不安が続いた1年だった。また、大企業による不正が相次いで発覚した1年でもあり、企業経営に対する投資家の不信感を反映した結果になった。

◆今年の投資損益着地予想 投資家の62%が「プラス着地」

現役投資家(799名)に、2017年の投資の損益着地予想を聞いたところ、「大幅にプラス着地」は9.4%、「ややプラス着地」は52.6%で、『プラス着地』は合計で62.0%となった。一方、「ややマイナス着地」は7.8%、「大幅にマイナス着地」は3.1%で、『マイナス着地』は合計で10.9%となった。また、「プラスマイナスゼロ着地」は27.2%だった。

同様の質問を行った過去の調査結果と比較すると、今年は『プラス着地』の割合が昨年より34.6ポイントの大幅アップとなり、2015年の調査開始以来、最も高い割合となった(2015年49.7%→2016年27.4%→2017年62.0%)。今年は昨年と比べ、成果を感じられた個人投資家がとても多かった模様。

性年代別にみると、『プラス着地』の割合が最も高いのは40代男性(78.4%)で、8割弱に達した。さらに、株式投資家と、株式には投資していない“その他投資家”で分けてみると、株式投資家(599名)は『プラス着地』が66.0%、その他の投資家(200名)は50.0%となり、株式投資家のほうがプラス着地の割合が高くなった。

◆「株主優待」など楽しみを見つけて投資する人の7割強が今年は「プラス着地」の傾向に

では、自身による2017年の投資成果を『プラス着地』と予想した投資家は、どのような投資スタンスを持っているのでしょうか。

まず、投資に対する考え方やスタンスとして、現役投資家(799名)のうち、≪投資は運に左右される“ギャンブル”だと思う≫に「あてはまる」と回答した層(406名)では、今年の投資成果を『プラス着地』と予想した割合が58.4%だった。他方、「あてはまらない」と回答した層(393名)では、『プラス着地』は65.7%となり、投資に対する考え方によって、着地予想に差が見られる結果となった。

次に、≪株主優待など、楽しみなことを見つけて投資をしている≫では、「あてはまる」と回答した層(484名)では、『プラス着地』は71.3%となり、「あてはまらない」とした層(315名)の『プラス着地』(47.6%)を23.7ポイント上回った。スパークスでは、「株主優待などの楽しみを見つけながら投資を行った人のほうが、良好な着地を見込む人が多いようです」とコメントしている。

また、≪日本経済は、長期的には上昇(回復)基調にあると見ている≫では、「あてはまる」と回答した層(450名)では、『プラス着地』は71.3%となったが、「あてはまらない」と回答した層(349名)の『プラス着地』(49.8%)を、21.5ポイント上回った。スパークスでは「投資姿勢やスタンスの違いが、投資成績見込みに影響していることが見て取れました」と述べている。

◆今年の“いい投資”アワード “いい人的投資”では“シニア積極雇用”の「ローソン」に栄冠

goodperson

「働き方改革」の取り組みが各企業で進められている。例えば、従業員がより働きやすくなるよう給与体系の見直しや生産性の向上、長時間労働削減に向けた勤務制度の導入、非正規と正規社員の格差是正など、様々な人的投資が推進されている。

こうした人的投資について、全回答者(1,000名)に対し、主に飲食、流通などのサービス業を営む企業の中から選択肢を提示したうえで、「“いい人的投資”を実施した企業」としてあてはまるものを聞いたところ、1位は「ローソン(27.3%)となった。以降、2位「モスフードサービス」(26.9%)、3位「ヤマトホールディングス」「セブン-イレブン・ジャパン」(ともに24.5%)、5位「日本マクドナルド(23.9%)」と続いた。少子高齢化や深刻な人手不足といった状況下、シニアの積極採用を掲げたローソン、モスフードサービスの2社が上位を占めた。また、27年ぶりの宅配便運賃引き上げを実行しながら、長時間労働抑制のため配達時間帯の指定枠変更、荷物量抑制などの改革を行った「ヤマトホールディングス」が3位にランクインした。

性年代別にみると、40代男性では、「ファミリーマート」(29.0%)が1位になった。スパークスでは、「24時間営業見直しや、店舗オペレーションの簡素化にむけた取り組みが、長時間労働是正や効率的な店舗運営として評価されたのではないでしょうか」とコメントしている。また30代女性では「日本マクドナルド」(33.0%)が1位だった。主婦向けの仕事体験会など、主婦の採用に積極的に取り組んだ点に魅力を感じた人も多かった模様。

▼2018年以降の展望

◆来年の展望 「日本はインフレ傾向にあると思う」昨年調査より大幅増で67%、20代では74%に

では、来年2018年以降の社会情勢や、政治・経済の先行きについて、投資経験者はどのような展望を持っているのでしょうか。

全回答者(1,000名)に、2018年、日本の政治情勢は安定する(新内閣が安定政権を築く/維持する)と思うか聞いたところ、『そう思う』(「非常にそう思う」「ややそう思う」の合計、以下同じ)は52.4%となった。半数以上が、第4次安倍内閣のもと、日本の政治情勢は安定すると考えている模様。

次に、2018年、日本はインフレ傾向にある(物価が上がる)と思うか聞いたところ、『そう思う』は66.8%となった。年代別にみると、『そう思う』は20代では74.0%、30代では73.0%と、他の年代と比べて高い割合となっており、若年層ほどインフレ傾向を予測していることがわかる。

過去の調査結果[※]と比較すると、『そう思う』の割合は同項目を聴取した過去3年間で今年最も高くなり、昨年(2016年)と比較して約14ポイント上昇している(2015年54.6%→2016年52.5%→2017年66.8%)。インフレ傾向を予測する人が、今年大幅に増えた結果となった。

※「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2015」

https://www.sparx.co.jp/news/uploads/pdf/PressJ151209.pdf

「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2016」

https://www.sparx.co.jp/news/uploads/pdf/PressJ161208.pdf

さらに、2018年、実質賃金は上昇傾向にある(賃金上昇が物価上昇を上回る)と思うか聞いたところ、『そう思う』は43.3%と半数以下だった。物価が上昇する一方、賃金は上がらないという予測を持っている人が多いことがわかる。ただし、年代別にみると、20代では『そう思う』が52.0%と、『そう思わない』(「あまりそう思わない」「全くそう思わない」の合計、以下同じ)の割合(48.0%)をやや上回り、実質賃金の上昇に期待感を持つ20代投資家は半数を超える結果となった。

過去の調査結果と比較すると、『そう思う』の割合は同項目を聴取した昨年(2016年)と比較して約12ポイント上昇した(2016年31.8%[※]→2017年43.3%)。スパークスでは、「実質賃金上昇への期待が高まっている状況にあるといえそうです」とコメントしている。

また、2018年、日本企業は今より人的投資が加速すると思うか聞いたところ、『そう思う』は60.7%となり、各企業における人的投資の加速を見込む投資経験者が6割に及んだ。年代別にみると、20代では『そう思う』が66.5%と他年代より高い割合を示した。スパークスでは、「“いい投資”アワードの回答とあわせて考えると、こうした期待に応えられる企業に人材が集まる好循環が生まれていくのかもしれません」とコメントしている。

※「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2016」

https://www.sparx.co.jp/news/uploads/pdf/PressJ161208.pdf

◆東京五輪イヤー2020年12月末の日経平均株価 株式投資家の予想は「24,294円」

来年以降の日経平均株価はどのように変動するか、株式投資家の予想を聞いた。

まず、株式投資家(599名)に、約1年後の2018年12月末の日経平均株価の予想を聞いた。その結果、最も高い割合となったのは「25,000円~30,000円未満」(19.4%)で、以降「20,000円~21,000円未満」(15.4%)、「23,000円台」(12.9%)と続いた。また、平均(「わからない」と回答した人を除いて算出、以下同じ)は22,919円となった。昨年(2016年)の調査結果[※]の17,259円と比べると5,660円アップした。

なお、日本企業が本来の実力を発揮し、株式市場で正当に評価された場合、という条件を加えて同じ質問をしたところ、最も高い割合は「25,000円~30,000円未満」(30.7%)でした。次いで「23,000円台」(10.0%)、「24,000円台」(9.0%)の順となった。また、3万円以上を予想した人(「30,000円~35,000円未満」「35,000円~40,000円未満」「40,000円以上」の合計、以下同じ)は11.8%と、9人に1人の割合となった。平均は25,558円となっている。

(参考:調査期間中の日経平均株価 最安値22,400円01銭~最高値22,953円18銭)

※「日本株式市場の振り返りと展望に関する意識調査2016」

https://www.sparx.co.jp/news/uploads/pdf/PressJ161208.pdf

また、約3年後、2020年(東京五輪開催年)の12月末、日経平均株価の予想を聞いたところ、「25,000円~30,000円未満」(26.4%)が最も高い割合で、次いで「20,000円~21,000円未満」(11.9%)、「24,000円台」(9.8%)となり、平均は24,294円となった。五輪による好景気への期待感からか、25,000円に近づく結果となっている。

さらに、日本企業が本来の実力を発揮し、株式市場で正当に評価された場合、という条件で同じ質問をしたところ、「25,000円~30,000円未満」(24.9%)が最も高い割合となり、次いで「30,000円~35,000円未満」(10.4%)、「20,000円~21,000円未満」(10.2%)となった。3万円以上を予想した人は13.2%と、8人に1人以上の割合に達している。平均は25,117円だった。スパークス・グループ代表取締役社長の阿部修平氏は、2020年に日経平均40,000円に到達してもおかしくないと2015年から述べている。[※]

(参考:調査期間中の日経平均株価 最安値22,400円01銭~最高値22,953円18銭)

※2015年1月出版の著作「株しかない」より

◆“ESG投資”重視の姿勢鮮明 「過労死などが起きそうな企業に対する投資意欲は減退」89%

環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)に力を入れている企業を選んで投資を行うことを“ESG投資”と呼ぶが、こうした姿勢は投資経験者にどの程度重視されているのでしょうか。

全回答者(1,000名)に対し、財務面が魅力的(利益が出そう)で「投資したい」と思える企業があったとき、その企業を調べてESGに関連するネガティブな情報を見知った際の心理的な変化について、例を挙げて質問を行った。

まず【商品が健康被害を引き起こすような企業】については、『投資意欲が減退する(計)』(「絶対に投資しない(投資対象から外す)」「投資したい気持ちが弱くなる」の合計、以下同じ)が75.1%となった。また、【商品の製造過程で環境汚染問題を起こしそうな企業】では『投資意欲が減退する(計)』が88.8%となった。【事業を行っている地域の住民から抗議活動を受けそうな企業】についても、『投資意欲が減退する(計)』は87.3%となった。スパークス・アセット・マネジメントでは、「健康や環境に悪影響を与える企業、地域社会に受け入れられない企業には、投資したくないと考える人が圧倒的に多いようです」と述べている。

また、【労働災害(過労死など)を起こしそうな企業】については投資経験者の88.6%、【不正問題(粉飾決算や製品データ改ざんなど)を起こしそうな企業】では91.2%が、『投資意欲が減退する(計)』と回答しており、いわゆるブラック企業やコンプライアンスの欠如が疑われる企業には、9割前後の人が投資したくないとの結果になった。2017年後半は、検査の分野で、企業による不祥事の発覚が相次いだが、こうした企業の株価は発覚後、低迷するケースが殆ど。日本サステナブル投資フォーラム(JSIF)の調べによれば、2017年の日本のサステナブル投資残高は、前年比2.4倍の136兆円となり初めて100兆円の大台を突破した。スパークスでは、「企業には“ESG投資”を意識した経営や情報公開が、いっそう強く求められる時代が到来しています」とコメントしている。

 

◆「あったらいいな」と思うロボット 1位「高齢者や障がい者向け介助ロボ」2位「災害救助ロボ」

◆「自動運転ロボ」の実用化を3割強の人が望み、「調理ロボ」には女性の3割が期待

近年発展が目覚ましい産業の一つとして、ロボット産業が注目されています。全回答者に(1,000名)に、2018年以降、日本のロボット産業は発展していくと思うか聞いたところ、『そう思う』は87.5%となり、投資経験者の9割弱がロボット産業に大きな可能性を見出していることがわかった。

そこで、全回答者(1,000名)に、「あったらいいな」と思うロボットについて聞いたところ、1位は「高齢者や障がいのある人の介助をしてくれるロボット」(48.4%)となった。スパークスでは、「来るべき高齢化社会に向けて、こうしたロボットの必要性がますます高まっていくでしょう」とコメントしている。次いで2位「火事や災害、事故などの時救助してくれるロボット」(43.8%)、3位「重たい荷物を持ってくれるロボット」(37.9%)、4位「自動運転してくれるロボット」(31.8%)、5位「工場で仕分けや不良品識別をしてくれるロボット」(28.4%)と続いた。人間以上の力を発揮して、人間の手助けをする実用的なロボットを望む声が多い模様。

男女別にみると、女性では男性より「好みや体調に合わせて献立を考え、調理してくれるロボット」(男性16.0%、女性29.8%)や「留守の時、ペットや植物の世話をしてくれるロボット」(男性16.2%、女性26.4%)で高くなった。毎日の家事を楽にしてくれるロボットが求められている模様。

年代別にみると、60代・70代のシニア投資家では「高齢者や障がいのある人の介助をしてくれるロボット」が69.0%と、全ての年代で最も高くなり、シニア投資家の7割が介助ロボットを前向きに捉えているとの結果になった。

スパークス・アセット・マネジメント