野村不動産投資顧問株式会社は、 「責任投資原則(PRI)」「国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)」へ署名を行ったと2018年12月18日に発表した。
責任投資原則(PRI)について
「責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)」とは、 2006年に当時の国連事務総長コフィ・アナン氏が金融業界に対して提唱した、 以下の6つの原則を実現させるための国際的な投資家のネットワークであり、 国連環境計画(UNEP)および国連グローバルコンパクト(UNGC)によって推進されている。 責任投資原則(PRI)原則では、 環境(Environment)・社会(Society)・ガバナンス(Governance)(あわせて併せて以下「ESG」という。 ) の課題を投資の意思決定に取り込むことが提唱されており、 これらの視点を投資の意思決定プロセスに組み込むことで、 長期的な投資パフォーマンスを向上させ、 受託者責任を更に果たすことを目指している。 なお、 2017年11月時点の署名機関は1,700を上回り、 その運用資産残高の合計は、 70兆ドル以上となっている。
<責任投資原則(PRI)の要旨>
1. 私たちは、 投資分析と意思決定のプロセスにESGの課題を組み込みます
2. 私たちは、 活動的な所有者になり、 所有方針と所有慣習にESG問題を組み入れます
3. 私たちは、 投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます
4. 私たちは、 資産運用業界において本原則が受け入れられ、 実行に移されるよう働きかけを行います
5. 私たちは、 本原則を実行する際の効果を高めるために、 協働します
6. 私たちは、 本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します
野村不動産投資顧問株式会社は、 責任投資原則(PRI)PRIの基本的な考え方に賛同し、 2017年12月に署名機関となった。 不動産会社系列の資産運用会社としては日本初の署名機関となる。
国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)について
国連環境計画(UNEP)は、 1972年ストックホルム国連人間環境会議で採択された「人間環境宣言」および及び「環境国際行動計画」の実行機関として同年の国連総会決議に基づき設立された国連の補助機関。 国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)は、 1992年に持続可能な金融を推進すべく国連環境計画(UNEP)とおよそ200以上の世界各地の銀行・保険・証券会社等との広範で緊密なパートナーシップとして発足し、 以来、 金融機関、 政策者、 規制当局と協調し、 経済的発展とESGへの配慮を統合した金融システムへの転換を進めている。
野村不動産投資顧問株式会社は、 国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)の基本的な考え方に賛同し、 2017年12月に署名機関となった。 なお、 同時に国連環境計画・金融イニシアティブUNEP FIの不動産ワーキンググループ(PWG)メンバーへの参加も決定している。 PWGは世界でも代表的な20を超える約20の不動産投資家メンバーで構成されている。
野村不動産投資顧問株式会社のサステナビリティへの取り組み
野村不動産投資顧問株式会社は、運用資産の中長期的な投資主価値の向上を図るため、 ESGに配慮した運用を実施している。
同社が運用を受託する野村不動産マスターファンド投資法人及び野村不動産プライベート投資法人では、 平成292017 年に実施された不動産ポートフォリオやインフラ施設を含む実物資産のESGのパフォーマンスに関する評価を行うグローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク(GRESB))のリアルエステイト評価において、 「Green Star」「5 Star」を、 開示評価においても最高位の「A」を取得するなど、 外部からも高い評価を受けている。