30日SEC利回り #
米国のETFのファンド情報ページなどに「30日SEC利回り」(英語では30-day SEC Yield)という項目があり、パーセンテージ表記で数値が記載されています。
30日SEC利回りとは何でしょうか。
30日SEC利回りは、ETFの1口当たりの過去30日のインカム利回りのことです。過去30日間のインカムゲイン(利金収入)から費用を差し引いてETFの1口当たりの市場価格で除した利率を年率換算した数値です。
SEC(U.S. Securities and Exchange Commission=米国証券取引委員会)が定めた計算式を用いて算出・公表することが米国では義務付けられています。これによりETFの利回り比較を容易にすることができます。
30日SEC利回りの算出に使われるインカムゲインは、利金収入(利金・配当)のことです。キャピタルゲイン(売買益・値上がり評価益)は考慮されません。また、過去30日に獲得したインカムゲインを年率換算しているため、実際にETFが過去1年間に獲得したインカムゲインから計算された利回りではありません。
30日SEC利回りの計算式 #
なお、SECによって定められている計算式は次の通りです。
(出所:SEC Form N-1A Item 26, 2018/04/02)
a=過去30日に獲得した配当及び利息収入
b=過去30日に支払った経費
c=過去30日における配当を受け取る権利のある発行済み口数の平均値
d=過去30日の最終日の1口当たり市場価格の高値
例えば、過去30日に獲得した配当・利息収入(a)が18,000ドルで、経費(b)が5,000ドル、発行済み口数の平均値(c)が120,000口、最終日の市場価格の高値(d)が50ドルだった場合の30日SEC利回りは次のようになります。
30日SEC利回り=2 x ((($18,000 – $5,000) / (120,000 x $50) + 1) ^ 6 – 1)
=2 x (0.01306658)
=0.02613316
=2.6%
詳細はSEC(米国証券取引委員会) Item 26 of FORM N-1Aで確認ください。