FTSE EPRA/NAREITアジア(除く日本)リート10%キャップ指数 #
FTSE EPRA/NAREITアジア(除く日本)リート10%キャップ指数は、アジア地域(日本を除く)のREIT市場のパフォーマンスを反映するために設計された指数です。英語では “FTSE EPRA/NAREIT Asia ex Japan REITs 10% Capped” と表記されます。この指数は2008年12月31日を基準日とし、その日の指数値を1000として算出されています。2024年9月30日現在、43銘柄で構成されています。
この指数は、ロンドン証券取引所が100%出資する指数算出会社であるFTSE Russell社(FTSEラッセル)が算出・公表しています。
指数名について #
耳慣れない名称ですが、分解すると理解しやすくなります。
– 「EPRA」は European Public Real Estate Associationの略称で、欧州不動産協会のことです。
– 「NAREIT」は National Association of Real Estate Investment Trusts の略称で、全米不動産投資信託協会のことです。
これらの不動産業界における代表的な組織とFTSE Russellが協力して、FTSE EPRA/NAREITアジア(除く日本)リート10%キャップ指数が開発されました。
-アジア(除く日本): 投資対象は日本を除くアジア諸国。
– リート: 投資対象は不動産投資信託(REIT)。
– 10%キャップ**: 指数を構成する1銘柄あたりの組入比率の上限を10%に制限。
FTSE EPRA/NAREITアジア(除く日本)リート10%キャップ指数の特徴 #
1. アジア(日本を除く)地域のREIT市場のパフォーマンスをカバー* #
この指数は、日本を除くアジアの複数の国のREITや不動産運営会社のパフォーマンスを反映しています。対象となる国には、シンガポール、香港、オーストラリア、マレーシアなどが含まれます。
2. 10%キャップの制約 #
「10%キャップ」とは、個別銘柄の比重に上限を設定するルールです。1つの銘柄が指数全体に占める比率を最大10%までに制限します。この制約により、特定の大型銘柄が指数全体に与える影響を抑え、よりバランスの取れたポートフォリオを提供します。毎年3月、6月、9月、12月に指数の見直しが行われ、その際に構成銘柄の組入比率が上限の10%を超えていた場合、リバランスが行われ、上限以下に調整されます。
3. EPRA/NAREIT基準 #
この指数は、EPRA(European Public Real Estate Association)とNAREIT(National Association of Real Estate Investment Trusts)の基準に基づいています。これにより、世界中のREITに対して統一されたパフォーマンス測定基準が確立されています。
4. セクター別内訳 #
セクター別に見ると、複合資産(特定のセクターに絞らない)が42%で最も多く、次いで産業用不動産とオフィスに投資するタイプが多くを占めています。
FTSE EPRA/NAREITアジア(除く日本)リート10%キャップ指数をベンチマークとするETF #
FTSE EPRA/NAREITアジア(除く日本)リート10%キャップ指数をベンチマークとするETFには次があります。
- 上場インデックスファンド アジアリート(1495)
⇨上場インデックスファンド アジアリートの最新情報(東証マネ部)
また、シンガポール市場に上場している「日興 AM ストレイツトレーディング アジア(除く日本)リートETF」(ティッカーコード:NIKK)も同指数をベンチマークとしています。同ETFは楽天証券が取り扱っています。
FTSE EPRA/NAREITアジア(除く日本)リート10%キャップ指数のまとめ
FTSE EPRA/NAREITアジア(除く日本)リート10%キャップ指数は、日本を除くアジアのREIT市場のパフォーマンスを反映する指数で、1銘柄の組入比率を10%に制限することでバランスを保っています。2008年を基準とし、FTSE Russell社が算出・公表しています。構成国にはシンガポール、香港、オーストラリアなどが含まれ、この指数をベンチマークとするETFも複数存在します。