限定追加型 #
限定追加型ファンドとは、特定の募集期間にのみ新規の購入が可能な投資信託のことです。通常の追加型ファンドとは異なり、募集期間が終了すると、新たに購入することができなくなる点が特徴です。
限定追加型ファンドの特徴 #
募集期間の制限 #
限定された期間にのみ資金を受け入れ、その期間を過ぎると追加購入ができなくなります。投資家は、この期間中にのみ投資を開始できます。
運用期間が定められる場合が多い #
募集期間終了後、運用が始まり、運用期間が一定期間と定められるケースが一般的です。追加型の投資信託のほとんどは、信託期間(運用期間)が10年や無期限と長期ですが、限定追加型ファンドは5年未満のものが大半です。
分配方針とリターンの設計 #
分配金やリターンの設計が明確に示されているものが多くあります。
たとえば、ファンドの償還日前に満期を迎える債券に投資し、満期まで保有する持ち切り運用を行うことでファンドの償還時における債券価格の変動による影響を抑制しつつ、クーポン収入の積上げを中心としたリターンの享受を目指すもの、リスク分散のために資産の購入時期を分散させてポートフォリオを構築するファンド、目標とする基準価額に達したら安定運用に切り替えて信託報酬を引き下げるファンドなど、ユニークな特徴を持つファンドが多く見られます。
換金のタイミングが限定される場合がある #
運用期間が終了するまで解約ができない場合があるため、資金の流動性に制約が生じる可能性があります。
追加購入を限定する理由 #
追加型株式投資信託の多くは、いつでも追加の購入が可能ですが、限定追加型の投資信託は、設定から一定期間が経過すると、その投資信託を新たに購入することが出来なくなります。
限定追加型の形式をとっている投資信託のほとんどが、償還時の最低元本額を確保するなど、リスクを一定レベルに限定する仕組みを講じており、この仕組み上、運用をより安定したものにする必要があるために追加の購入による投資元本の増加を回避する限定追加型という形をとっています。
代表的なファンドに、あおぞら投信の「ぜんぞう」シリーズがあります。ぜんぞうシリーズは、先進国の債券に40%、グローバル株式に60%の割合で分散投資を行い、「約5年の運用期間の間に収益率15%を目指す」という明確な目標を設定している投資信託です。ぜんぞうは、購入できる期間をファンドの設定前一ヶ月程度と設定後二ヶ月程度の期間に限定しています。
限定追加型ファンドのまとめ #
限定追加型ファンドは、特定の募集期間中にのみ購入でき、運用期間も限定されている投資信託です。多くの場合、特定の投資手法や戦略に特化しており、分かりやすい投資目的が設定されています。投資タイミングが限られているため、目的に合致した場合に適した商品です。