Jリート(不動産投資信託)関連の指数も多様化してきました。その一つが、野村高利回りJリート指数です。
野村高利回りJリート指数 #
野村高利回りJリート指数は、国内の証券取引所に上場する全ての不動産投資信託(Jリート)の中から、予想分配金利回りの高い銘柄を選んで組み入れたリート指数です。この指数の構成銘柄の組入比率は、「予想分配金利回りスコア×時価総額」に比例して決められます。また、1銘柄当たりの組入比率の上限は5%となっています。指数は2007年8月末を基準日として同日の値を10,000として算出されています。
2024年8月末現在、東京証券取引所には58銘柄の不動産投資信託が上場していますが、この中の30~40銘柄が組み入れられます。
構成銘柄の見直しは原則として年1回行われます。野村高利回りJリート指数の算出・公表は野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング株式会社が行なっています。
(データ出所:野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティングHP)
リート市場全体の分配金利回り #
では、Jリート市場の分配金利回りはどうなっているでしょうか。
リート市場全体の予想分配金利回りの平均は、過去5年、次のグラフのように推移してきました。過去10年で見ても3%から5%の範囲で推移しています。個別リートでは、最も低い「アドバンス・ロジスティクス投資法人(銘柄コード:3493)で3.2%、最も高い「いちごホテルリート投資法人」(銘柄コード:3463)で13%となっています。(2024年9月12日現在)
(データ:不動産証券化協会)
野村高利回りJリート指数への連動を目指すETF: #
三菱UFJアセットマネジメントが運用する「MAXIS 高利回りJリート上場投信(銘柄コード:1660)は、野村高利回りJリート指数への連動を目指すETFです。2017年10月11日に東京証券取引所に上場しました。同ETFの信託報酬率は年年率0.145%(税抜き)(2024年8月現在)で、分配は年4回実施されます。
野村高利回りJリート指数のまとめ #
野村高利回りJリート指数は、予想分配金利回りの高いJリートを選定し、組入比率を「予想分配金利回りスコア×時価総額」に基づいて算出するリート指数です。構成銘柄は30〜40銘柄で、年1回見直しが行われます。同指数に連動するETF「MAXIS 高利回りJリート上場投信」が東京証券取引所に上場しており、投資家はこれを通じて高利回りのリートに分散投資できます。