不動産投資信託(REIT)は、一般投資家が少額から不動産投資を行える手段として広く利用されています。不動産市場に直接投資するのではなく、複数の不動産に投資する不動産投資信託を通じて安定した収益を得ることができるため、リスクを分散しながら不動産投資の魅力を享受できる金融商品です。REITから期待できる収益は、主に以下の2つに分類されます。
不動産投資信託から期待される収益 #
投資家が不動産投資信託から期待できる収益は、一般の株式投資と同様に、分配金と売却益の2種類です。
分配金について #
不動産投資信託は、保有するオフィスビルやテナントビルなどの不動産の賃貸料を収入源としています。この収入から物件の管理費用や運用会社などへの手数料支払いなどを差し引いたものが利益となり、この利益のほとんどが投資家に分配金として支払われます。
投資家は投資口数に応じて決算期ごとに分配金を受け取ります。現在上場している不動産投資法人の年間の予想利回りの平均は4.6%程度で、個別に見ると、4%前半から5%後半が主流ですから、銀行預金や債券などよりも相対的に高い配当利回りが期待できます。安定したインカムゲイン(分配金収入)が得られる投資対象であることが不動産投資信託の大きな魅力となっています。
売却益について #
不動産投資信託は、株式と同様に証券取引所に上場しています。投資家は、自分の判断で不動産投資信託を購入し、同様にいつでも売却することが可能です。この売却価格が購入価格よりも高ければ、売却益を獲得することが可能となります。もちろん、売却価格が購入価格よりも低ければ損失を被ることになります。
不動産投資信託の収益まとめ #
不動産投資信託(REIT)は、安定したインカムゲイン(分配金収入)を期待できるうえ、タイミングによっては売却益も得られる可能性がある投資商品です。多様な不動産に分散投資することができ、個人投資家でも手軽に不動産市場へのアクセスが可能です。リスクはもちろん存在しますが、適切な運用によって安定的な収益を目指すことができ、特に長期的な資産形成や収入の確保を重視する投資家にとって、魅力的な選択肢となります。