S&P先進国REIT指数 #
S&P先進国REIT指数(S&P Developed REIT Index)は、先進国の不動産投資信託(REIT:Real Estate Investment Trust)の動向を測定するための指数です。先進国16カ国を対象としており、2024年8月末現在、356銘柄で構成されています。S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスが米ドル建てで算出・公表しています。先進国のリート市場の動向を見るために便利な指数です。
S&P 先進国REIT指数の特徴 #
- 対象国:先進国16カ国(米国、オーストラリア、日本、イギリス、シンガポール、フランス、カナダ、ベルギー、香港、スペイン、ニュージーランド、韓国、オランダ、イスラエル、ドイツ、アイルランド)を対象としています。発展途上国や新興国市場は含まれません。
- 構成銘柄:各国の証券取引所に上場しているリートを対象としています。オフィスビル、商業施設、住宅用不動産、倉庫、データセンターなど、さまざまな不動産に投資するリートが含まれています。
- 時価総額加重型:時価総額加重型であり、規模の大きいREITが指数に与える影響が大きくなっています。
S&P 先進国REIT指数の国別内訳 #
S&P先進国REIT指数の時価総額の内訳を見ると、米国が7割以上を占めており、米国の動向に大きく左右される指数であることがわかります。
(データ:S&P Global、 2024年8月現在)
S&P 先進国REIT指数のセクター別内訳 #
リートには、住宅用不動産、ヘルスケア施設、データセンターなどに投資するものがありますが、S&P先進国REIT指数の2024年8月末現在の時価総額のセクター別内訳は次のグラフの通りです。商業施設(19%)と産業施設(18%)が最も大きな割合を占めています。
(データ:S&P Global、2024年8月現在)
S&P先進国REIT指数の値動き #
過去5年で見ると、概ね200ドルから300ドルの間で推移していることがわかります。
(データ:S&P Global)
S&P 先進国REIT指数をベンチマークとするファンド #
一般に、グローバルREIT(リート)ファンドと呼ばれる、世界の不動産投資信託に広く分散投資するタイプの投資信託の多くがS&P先進国REITインデックスをベンチマークとして採用しています。日本の投資信託では、同指数を円換算した数値がベンチマークとして利用されます。
S&P先進国REITインデックスをベンチマークとする投資信託の例:
- eMAXIS 先進国リートインデックス
- eMAXIS Slim 先進国リートインデックス
- たわらノーロード先進国リート
- たわらノーロード先進国リート<為替ヘッジあり>
- 三井住友DS・先進国リートインデックス・ファンド
- NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(2515)(ETF)
S&P先進国REIT指数のまとめ #
S&P先進国REIT指数は、先進国16カ国の不動産投資信託(REIT)の動向を測定する時価総額加重型の株価指数で、主に米国がその7割以上を占めています。多様なセクターに投資するREITで構成され、グローバルREITファンドなどがこの指数をベンチマークに採用しています。米ドル建てで算出され、先進国リート市場の指標として広く利用されています。