国内最大ファンド・ランキング(2022年1月)


「AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示」が1位を維持−運用残高は1兆6,113億円

 

投資信託事情・イボットソンのデータによると、2022年1月末現在の運用残高(純資産額)で見る投資信託の国内最大ファンド・ランキング(上位30位)(追加型株式投資信託ETFは除く)は下表の通りでした。

 

アライアンス・バーンスタインが運用する「アライアンス・バーンスタイン・米国成長株投信Dコース毎月決算型(為替ヘッジ無)予想分配金提示」が1位を維持しました。純資産額は1兆6,113億円で、前月から1,255億円減少しました。

 

「アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコース毎月(ヘッジ無)予想分配金提示型」は、マザーファンドへの投資を通じて、主として成長の可能性が高いと判断される米国株式に投資するファンドです。このファンドの予想分配金提示型とは、原則として、毎決算時(毎月15日)に分配を行い、その分配金が、計算期末の前営業日の基準価額に応じて、以下の金額になることを目指すことを意味しています。

 

毎計算期末の前営業日の基準価額 分配金額(1万口あたり、税引前)
11,000円未満 基準価額の水準等を勘案して決定
11,000円以上12,000円未満 200円
12,000円以上13,000円未満 300円
13,000円以上14,000円未満 400円
14,000円以上 500円

 

「アライアンス・バーンスタイン米国成長株投信Dコース毎月(ヘッジ無)予想分配金提示型」の信託期間は2034年6月15日までです。上位組入銘柄には、マイクロソフト、アルファベット、アマゾン、メタ・プラットフォームズなど、米国のIT大手が並んでいます。(2022年1月末現在)

 

一方、注目されているレオス・キャピタルワークスが運用する「ひふみプラス」の2022年1月末の純資産総額は前月10.5%(金額で502億円)減少し4,294億円でした。ひふみプラスは、主に日本の成長企業に投資するアクティブ運用の投資信託です。

ひふみプラスの純資産総額の推移

純資産上位30位ファンドにおいて、つみたてNISAで購入できるファンドが増加傾向にあります。2021年12月末においては、4本だったつみたてNISA対象ファンドは、2022年1月末現在においては、次の6本になりました。

  • ひふみプラス
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500
  • 楽天・全米株式インデックス・ファンド
  • SBI・バンガード・S&P500インデックスF《SBI・バンガード・S&P500》
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  • <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド

 

投資対象

純資産額上位30位までの投資信託の投資対象の分布を見ると、外国の株式に投資するファンドが17本と最も多く、日本の株式に投資するファンドと外国のREIT不動産投資信託)に投資するファンドが各3本、アロケーション型、国内のREITに投資するファンド、そして国内の債券に投資するファンドが各2本、外国の債券に投資するファンドが1本でした。

純資産上位30位までのファンドでは、引き続き海外の資産に投資するファンドが過半数を占めています。

純資産ランキング上位ファンドの投資対象

分配頻度

純資産上位30位ファンドの分配頻度を見ると、年1回分配が16本と最も多く、次いで年12回(毎月分配型)が10本、年2回が4本でした。

純資産ランキング上位ファンドの分配頻度

資金増減

投資信託の人気を測るバロメーターでもある月中の資金増減(月中の販売額から売却額を差引いた額)を見ると、純資産額上位30位までのファンドの中で資金増加額(純増額)が最も大きかったのは、アライアンス・バーンスタインの「AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示」で、月間増加額は約1,251.8億円と圧倒的な人気を博しています。

なお、2022年1月に資金増加となったのは、純資産上位30位ファンドのうち21ファンドでした。月間資金増加額上位5位ファンドは次の通りです。5本中2本がアライアンス・バーンスタインの「米国成長株投信」シリーズのファンドでした。また3本はつみたてNISA対象ファンドでした。

 

月間資金増加額上位5位ファンド(2022年1月)>

順位 運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金増加額(億円)
1 アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 16,113 1,251.8
2 三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 9,376 597.0
3 アライアンス・B AB・米国成長株投信B(ヘッジ無) 5,261 301.1
4 三菱UFJ国際 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 3,993 291.7
5 SBI AM SBI・V・S&P500インデックスF《SBI・バンガード・S&P500》 4,508 257.5

 

一方、純資産総額上位30位ファンドの中で、月中の資金減少額が最も大きかったのは、日興アセットマネジメントの「グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》」で、減少額は約213.2億円でした。純資産額上位30位ファンドの中で月間の資金減少額が最も大きかったファンド5本は次の通りでした。

 

運用会社 ファンド名 月末純資産額(億円) 月間資金減少額(億円)
日興AM グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》 5,025 -213.2
AM-One グローバルESGハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界(ESG)》 9,968 -134.9
Tロウ・プライス ティー・ロウ・プライス 米国成長株式F《アメリカン・ロイヤルロード》 3,740 -98.1
三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 4,796 -89.1
AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 6,236 -65.5

 

騰落率(過去1年)− 騰落率トップは「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無)」

 

次に、純資産総額30位までの投資信託の騰落率を見ると、21本のファンドの1年騰落率(運用成績)がプラスでした。

純資産総額30位までの投資信託のうち過去1年の騰落率が最も高かったのは、大和アセットマネジメントの「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無)」で、騰落率は44.2%でした。「ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無)」は、米国のリート(不動産投資信託)に投資し、配当利回りを重視した運用により信託財産の成長を目指すファンドです。為替ヘッジは行いません。同ファンドの設定日は2004年7月21日で、信託期間は無期限です。

 

純資産上位30位までのファンドの中で、過去1年の騰落率が最も高かった5本は次の通りです。上位3位までを米国のリートに投資するファンドが占めています。

 

順位 運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(1年)
1 大和AM ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 6,742 44.2%
2 フィデリティ投信 フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,686 41.9%
3 AM-One 新光 US-REITオープン《ゼウス》 4,722 39.8%
4 三菱UFJ国際投信 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 9,376 30.8%
5 SBI AM SBI・V・S&P500インデックスF《SBI・バンガード・S&P500》 4,508 30.6%

 

一方、過去1年の運用成績が最も悪かったのは、日興アセットマネジメントの「グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》」で騰落率は−46.7%でした。

 

騰落率(過去5年)− 騰落率トップは「netWIN GS・テクノロジー株式ファンド  B(ヘッジ無)」

 

また、過去5年の騰落率(年率)を見ると、純資産額上位30位までの投資信託で5年以上の運用期間があった21本全てで過去5年の騰落率(年率)がプラスでした。

 

過去5年の騰落率(年率)が最も高かったのは、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの「netWIN GS・テクノロジー株式ファンド B(ヘッジ無)」で、騰落率(年率)は21.7%でした。純資産上位30位の投資信託の中で、過去5年の騰落率が最も高かったファンド5本は次の通りです。5本中3本はアライアンス・バーンスタインの「米国成長株投信」シリーズのファンドでした。

 

順位 運用会社 ファンド名 純資産額(億円) 騰落率(5年・年率)
1 ゴールドマン・S netWIN GS・テクノロジー株式F  B(ヘッジ無) 7,040 21.7%
2 アライアンス・B AB・米国成長株投信B(ヘッジ無) 5,261 20.7%
3 アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 16,113 20.5%
4 AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 6,236 18.6%
5 アライアンス・B AB米国成長株投信C毎月(ヘッジ有)予想分配金提示 5,391 18.5%

 

 

投資信託の純資産額ランキング(2022年1月)

順位 運用会社 ファンド名 純資産(億円) 資金増減(億円) 騰落率(1年) 騰落率(5年・年率)
1 アライアンス・B AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 16,113 1,251.8 23.9% 20.5%
2 AM-One グローバルESGハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界(ESG)》 9,968 -134.9 -3.8%
3 三菱UFJ国際 eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) 9,376 597.0 30.8%
4 ピクテ ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) 8,868 -14.3 16.4% 6.9%
5 ゴールドマン・S netWIN GS・テクノロジー株式F  B(ヘッジ無) 7,040 18.9 13.9% 21.7%
6 大和 ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) 6,742 12.6 44.2% 10.0%
7 フィデリティ フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) 6,686 62.9 41.9% 8.9%
8 AM-One 投資のソムリエ 6,395 100.9 -1.8% 2.3%
9 AM-One グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 6,236 -65.5 -5.8% 18.6%
10 大和 ダイワファンドラップ 日本債券セレクト 6,080 39.0 -0.2% 0.6%
11 東京海上 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 5,565 -53.5 -0.2% 0.2%
12 アライアンス・B AB米国成長株投信C毎月(ヘッジ有)予想分配金提示 5,391 50.7 12.4% 18.5%
13 アライアンス・B アライアンスB・米国成長株投信B(ヘッジ無) 5,261 301.1 24.1% 20.7%
14 日興 グローバル・プロスペクティブ・ファンド《イノベーティブ・フューチャー》 5,025 -213.2 -46.7%
15 三井住友トラスト 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 4,796 -89.1 -11.3%
16 フィデリティ フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド 4,753 -24.9 15.9% 5.2%
17 AM-One 新光 US-REITオープン《ゼウス》 4,722 -3.9 39.8% 7.5%
18 フィデリティ フィデリティ・日本成長株・ファンド 4,569 18.5 0.3% 8.7%
19 楽天 楽天・全米株式インデックス・ファンド 4,537 214.3 25.5%
20 SBI SBI・V・S&P500インデックスF《SBI・バンガード・S&P500》 4,508 257.5 30.6%
21 大和 ダイワファンドラップ 日本株式セレクト 4,305 34.9 2.0% 6.8%
22 レオス ひふみプラス 4,294 61.8 -8.8% 8.5%
23 三菱UFJ国際 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 3,993 291.7 21.1%

24 大和 ダイワJ-REITオープン(毎月) 3,779 59.2 8.3% 4.3%
25 日興 グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) 3,766 195.3 10.0% 15.8%
26 Tロウ・プライス ティー・ロウ・プライス 米国成長株式F《アメリカン・ロイヤルロード》 3,740 -98.1 7.0%

27 野村 野村外国株式インデックスF・MSCI-KOKUSAI(DC年金) 3,641 20.6 26.0% 13.8%
28 三井住友DS 日興FW・日本債券ファンド 3,608 28.0 -0.4%

29 三井住友トラスト J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) 3,573 5.0 8.8% 5.4%
30 ニッセイ <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスF 3,545 54.0 26.0% 13.8%

(データ出所:投資信託事情・イボットソン)