ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月)が1位を維持
投資信託事情・投信まとなびのデータによると、2019年7月現在の国内最大ファンド(運用残高)上位30位ランキング(追加型株式投資信託、ETFは除く)は除く)は下表の通りでした。
ピクテ投信投資顧問が運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式ファンド(毎月)」が1位を維持しました。同ファンドの7月末の純資産額(運用残高)は前月比約6.8%増加し、約7,449.5億円になりました。同ファンドは、主に世界の高配当利回りの公益株(電力、ガス、通信関連企業)に投資に投資するファンドで、2005年2月28日に運用が開始されました。信託期間は無期限です。
また、注目されているレオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」は第5位を維持しました。「ひふみプラス」の7月末の純資産額は約5,954.1億円で、6月末から約3.4%増加しました。なお、資産形成型ファンドと呼ばれる決算回数が年1回および2回のファンドの中では、引き続き「ひふみプラス」が国内最大の投資信託です。なお、上位30位ファンドの中では「ひふみプラス」だけがNISA(少額投資非課税制度)対象ファンドでした。
分配頻度
純資産額上位30位までの投資信託の分配頻度を見ると、毎月分配型(年12回)のファンドが17本と過半数を占め、次いで年1回分配ファンドが9本、年2回分配ファンドが4本でした。
投資対象
純資産額上位30位までの投資信託の投資対象資産別の分布を見ると、外国の株式に投資するファンドが10本と最も多く、次いで外国のREIT(不動産投資信託)と外国の債券に投資するファンドが各々5本、日本の株式に投資するファンドが4本、アロケーション型が3本、国内のREITに投資するファンドが2本、国内の債券に投資するファンドが1本でした。内訳は6月から変化がありませんでした。上位30位までのファンドの投資対象の内訳では、引き続き海外の資産に投資するファンドが過半数を占めています。
資金増減
投資信託の人気を測るバロメーターでもある月中の資金増減(月中の設定額(販売額)から解約額を差引いた額)を見ると、純資産額上位30位までのファンドの中で資金増加額が最も大きかったのは、ピクテ投信投資顧問の運用する「ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月)」で、資金増加額は408.42億円でした。
なお、2019年6月に資金増加となったのは上位30位ファンドのうち13ファンドだけでした。月間資金増加額上位5位ファンドは次の通りです。
<月間資金増加額上位5位ファンド(2019年7月)>
運用会社 | ファンド名 | 月末純資産額(億円) | 月間資金増加額(億円) |
ピクテ投信 | ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) | 7,449.5 | 408.4 |
三井住友トラスト | 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 | 3,772.9 | 241.8 |
東京海上AM | 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 | 6,177.4 | 184.2 |
大和投信 | ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) | 5,471.7 | 103.6 |
日興AM | スマート・ファイブ(毎月) | 3,332.5 | 74.3 |
一方、純資産総額上位30位ファンドの中で、月中の資金減少額が最も大きかったのは、日興アセットマネジメントの「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年)」で、減少額は約114億円でした。純資産額上位30位ファンドの中で月間の資金減少額が最も大きかったファンド5本は次の通りでした。
運用会社 | ファンド名 | 月末純資産額(億円) | 月間資金減少額(億円) |
日興AM | グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) | 3,705.7 | -114.2 |
日興AM | グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) | 4,082.1 | -113.4 |
大和投信 | ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 | 2,921.5 | -81.1 |
大和投信 | ロボット・テクノロジー関連株F -ロボテック- | 2,978.8 | -72.8 |
野村AM | 野村 ファンドラップ外国債券B(ヘッジ無) | 2,728.7 | -58.7 |
騰落率(過去1年)− 騰落率トップは「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月)」
次に、純資産総額30位までの投資信託の騰落率を見ると、過去1年の騰落率がプラスだったのは30本中24本でした。
過去1年の騰落率が最も高かったのは、6月と同じく三井住友トラスト・アセットマネジメントの「J-REIT・リサーチ・オープン(毎月)」で、騰落率は17.1%でした。純資産上位30位までのファンドの中で、過去1年の騰落率上位5ファンドは次の通りです。
運用会社 | ファンド名 | 純資産額(億円) | 騰落率(1年) |
三井住友トラスト | J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) | 3,579.9 | 17.1 |
しんきんAM | しんきんJリートオープン(毎月) | 2,935.4 | 15.0 |
大和投信 | ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 | 2,921.5 | 13.0 |
大和投信 | ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) | 5,471.7 | 12.9 |
ゴールドマン・S | netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) | 3,184.0 | 12.0 |
騰落率(過去5年)− 騰落率トップは「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」
また、過去5年の騰落率を見ると、純資産額上位30位までの投資信託で5年以上の運用期間があった23本については、全てのファンドの騰落率がプラスでした。
過去5年の騰落率が最も高かったのは、6月と同じくゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントの「netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無)」で、騰落率は95.1%でした。なお、レオス・キャピタルワークスの「ひふみプラス」の騰落率は79.4%でした。純資産上位30位の投資信託の中で、過去5年の騰落率が最も高かったファンド5本は次の通りです。
運用会社 | ファンド名 | 純資産額(億円) | 騰落率(5年) |
ゴールドマン・S | netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) | 3,184.0 | 95.1 |
レオス | ひふみプラス | 5,954.1 | 79.4 |
野村AM | 野村インド株投資 | 4,110.1 | 49.4 |
三井住友トラスト | J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) | 3,579.9 | 39.6 |
フィデリティ投信 | フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) | 6,322.6 | 36.5 |
騰落率データの詳細については、投信まとなびの投信検索等http://www.matonavi.jp/retrieval/で詳細をご確認下さい。
【投資信託の純資産総額ランキング(2019年7月)】
順位 | 運用会社 | ファンド名 | 純資産(億円) | 資金増減(億円) | 騰落率(1年)% | 騰落率(5年)% |
1 | ピクテ投信 | ピクテ・グローバル・インカム株式F(毎月) | 7,449.5 | 408.4 | 9.2 | 10.9 |
2 | フィデリティ投信 | フィデリティ・USリート・ファンドB(ヘッジ無) | 6,322.6 | 41.7 | 10.7 | 36.5 |
3 | フィデリティ投信 | フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド | 6,217.7 | 0.9 | 2.5 | 21.8 |
4 | 東京海上AM | 東京海上・円資産バランスF(毎月)《円奏会》 | 6,177.4 | 184.2 | 2.2 | 14.2 |
5 | レオス | ひふみプラス | 5,954.1 | -44.5 | -9.7 | 79.4 |
6 | AM-One | 新光 US-REITオープン《ゼウス》 | 5,718.3 | -4.0 | 10.6 | 30.7 |
7 | 大和投信 | ダイワ・US-REIT・オープン(毎月)B(ヘッジ無) | 5,471.7 | 103.6 | 12.9 | 35.0 |
8 | 大和投信 | ダイワファンドラップ 日本債券セレクト | 5,144.2 | -9.7 | 3.3 | 8.6 |
9 | 日興AM | ラサール・グローバルREITファンド(毎月) | 4,784.0 | -2.2 | 5.7 | 21.3 |
10 | 三菱UFJ国際投信 | グローバル・ソブリン・オープン (毎月) | 4,264.9 | -39.4 | 2.3 | 6.6 |
11 | 野村AM | 野村インド株投資 | 4,110.1 | -1.3 | -8.4 | 49.4 |
12 | 日興AM | グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2) | 4,082.1 | -113.4 | 1.1 | – |
13 | AM-One | グローバル・ハイクオリティ成長株式F(ヘッジ無)《未来の世界》 | 4,080.4 | -42.1 | 5.3 | – |
14 | 日興AM | 財産3分法F(不動産・債券・株式)毎月 | 3,826.7 | 15.2 | 4.2 | 17.8 |
15 | 三井住友トラスト | 次世代通信関連 世界株式戦略ファンド《THE 5G》 | 3,772.9 | 241.8 | 11.2 | – |
16 | 日興AM | グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年) | 3,705.7 | -114.2 | 1.2 | – |
17 | 三井住友トラスト | J-REIT・リサーチ・オープン(毎月) | 3,579.9 | 51.1 | 17.1 | 39.6 |
18 | フィデリティ投信 | フィデリティ・日本成長株・ファンド | 3,573.5 | -6.1 | -10.6 | 33.8 |
19 | 日興AM | スマート・ファイブ(毎月) | 3,332.5 | 74.3 | 5.2 | 16.6 |
20 | 大和投信 | ダイワファンドラップ 日本株式セレクト | 3,324.4 | 1.6 | -10.4 | 30.9 |
21 | ゴールドマン・S | netWIN GS・インターネット戦略F B(ヘッジ無) | 3,184.0 | 16.0 | 12.0 | 95.1 |
22 | アライアンス・B | AB米国成長株投信D毎月(ヘッジ無)予想分配金提示 | 3,057.5 | 71.7 | 10.3 | – |
23 | 野村AM | 野村外国債券インデックス(野村一任口座) | 3,054.8 | -51.5 | 2.4 | 7.9 |
24 | 大和投信 | ロボット・テクノロジー関連株F -ロボテック- | 2,978.8 | -72.8 | 1.6 | – |
25 | 野村AM | 野村PIMCO・世界インカム戦略F A(ヘッジ有 年2) | 2,956.8 | -41.2 | 3.0 | – |
26 | しんきんAM | しんきんJリートオープン(毎月) | 2,935.4 | 53.6 | 15.0 | 28.8 |
27 | 大和投信 | ダイワ米国リート・ファンド(毎月)ヘッジ無 | 2,921.5 | -81.1 | 13.0 | 34.4 |
28 | さわかみ投信 | さわかみファンド | 2,891.7 | -1.4 | -9.0 | 28.9 |
29 | 野村AM | 野村 ファンドラップ外国債券B(ヘッジ無) | 2,728.7 | -58.7 | 2.6 | 10.1 |
30 | レッグ・メイソン | LM・オーストラリア高配当株F(毎月) | 2,675.2 | -14.7 | -1.1 | 3.5 |
(データ出所:投信まとなび・投資信託事情)