運用会社別純資産総額ランキング(2022年3月)


投資信託全体の動向

投資信託協会によると、2022年3月の投資信託業界全体(84社)の契約型公募投資信託の設定(販売)額は6兆3,967億円、解約額は5兆4,312億円、償還額は約398億円で、差引き9,258億円の純資金流入となりました。これで59ヵ月連続の流入超過となり、過去最長を更新しました。なお、全体の解約率は3.5%でした。

2022年3月末の全社合計の純資産総額は、前月比8兆5,674億円増加と3ヵ月ぶりに増加に転じ、163兆0,827億円になりました。投資信託協会によると、純資産総額の増加は内外株式市場の上昇等による運用増加が主な要因です。

投資信託の純資産総額の推移

(データ:投資信託協会)

ETFを除く公募株式投信の資金動向は、海外・内外株式型等で資金流入が続いたこと等から、7,298億円の純資金流入と、16ヵ月連続で流入超過となりました。純資産総額は5兆5,135億円増加し87兆1,164億円と、3ヵ月ぶりに増加に転じました。

2022年3月末現在、5,937本の公募投資信託(株式投信5,843本、公社債投信94本)が運用されています。

運用会社数に関しては、あいグローバル・アセット・マネジメントとPGIMの運用ファンドがゼロとなったため、統計上の運用会社数は前月の86社から84社に減少しています。

あいグローバル・アセット・マネジメントは、2022年2月に「米国・シェールMLP・高配当株ファンド」を償還し、2022年3月末現在、個人投資家向けの公募の運用ファンドはありません。

PGIMは、PRUグッドライフ2030、PRUグッドライフ2040、PRUグッドライフ2050が2022年2月に償還し、2022年3月末現在、個人投資家向けの公募の運用ファンドはありません。

 

運用会社別資金増減状況

運用会社別の資金増減状況(設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D)を見ると、資金増加となったのは84社中52社でした。

資金増加額が最も大きかったのは野村アセットマネジメントで、増加額は約1,561億円でした。

資金増加額が大きかった上位5社は次の通りです。

 

順位 運用会社名 設定額(A) 解約額(B) 償還額(C) 資金増減額(D
1 野 村 1,641,727 1,468,184 17,458 156,085
2 三菱UFJ国際 716,082 565,944 0 150,138
3 AM-One 663,174 544,410 991 117,773
4 アライアンス 136,908 35,514 0 101,394
5 三井住友DS 203,483 126,008 8,510 68,965

(単位:百万円)

一方、資金減少額が最も大きかったのは日興アセットマネジメントで、資金減少額は約313億円でした

なお、資金減少とは、販売した額よりも、解約された額と償還した額の合計の方が多かったということで、資金が運用会社から流出していることを意味します。減少額が最も大きかった5社は次の通りです。

運用会社名 設定額(A) 解約額(B) 償還額(C) 資金減少額(D)
日 興 1,067,851 1,098,966 156 ▲ 31,271
東京海上 15,607 27,732 0 ▲ 12,125
JPモルガン 9,269 11,932 7,086 ▲ 9,749
UBS 4,427 11,007 0 ▲ 6,580
シンプレクス 62,091 67,955 0 ▲ 5,864

(単位:百万円)

 

運用による資産増減状況

最も注目される運用による資産の増減(F)を見ると、運用がプラスだったのは84社中78社でした。

 

運用によるプラスが最も大きかった5社は次の通りです。

 

順位 運用会社名 運用による資産増加額(単位:百万円)(F
1 野 村 1,759,102
2 大 和 1,064,625
3 日 興 915,887
4 三菱UFJ国際 877,367
5 AM-One 499,387

 

一方、運用のマイナスが最も大きかった5社は次の通りです。運用によるマイナスが最も大きかったのは野村アセットマネジメントで、減少額は約3,396億円でした。

運用会社名 運用による資産減少額(単位:百万円)(F)
マニュライフ ▲ 1,183
ベアリングス ▲ 132
GCI ▲ 114
MFS ▲ 20
SBIボンド ▲ 15

 

純資産総額の増減状況

 

次に純資産総額の前月比での増減を見ると、純資産総額が前月比で増加したのは84社中78社でした。

純資産総額の前月比の増加率が最も大きかった5社は次の通りです。

 

  運用会社名 純資産総額(単位:百万円) 増加率(前月比)
1 ファイブスター 28,853 +19.0%
2 BNPパリバ 9,796 +16.1%
3 MAM 53,034 +15.6%
4 アクサ 15 +15.4%
5 SBIアセット 928,591 +15.1%

 

一方で、純資産総額の前月比での減少率が最も大きかった5社は次の通りです。

運用会社名 純資産総額(単位:百万円) 減少率(前月比)
SGオスマン 936 -30.9%
ベアリングス 45,005 -1.6%
GCI 23,347 -1.4%
SBIボンド 2,267 -1.3%
ベイビュー 11,727 -1.0%

 

SGオスマン・マネジメントについては、ミルバーン・コーナーストーン・ファンドが3月に償還を迎えたことが(償還時純資産総額487億円)、純資産総額の減少率の上昇に繋がりました。

 

なお、投信資料館が毎月フォローしているレオス・キャピタルワークスの純資産総額は2022年3月に前月比で約6.1%(金額で約581億円)増加し、1兆0,034億円になりました。資金は約131億円増加し、運用によるプラスは約450億円でした。

レオス・キャピタルワークスの純資産総額の推移

運用会社別純資産総額ランキング

 

2022年3月末現在の運用会社別純資産総額のランキング状況は次の表の通りです。

 

【運用会社別純資産総額(2022年3月)】(純資産総額順)

順位 運用会社 資金増減額 運用増減額 純資産増減額 月末純資産総額
1 野 村 156,085 1,759,102 1,904,130 43,939,907
2 大 和 36,787 1,064,625 1,076,230 21,696,456
3 日 興 ▲ 31,271 915,887 872,962 21,622,371
4 三菱U国際 150,138 877,367 1,019,794 16,572,401
5 AM-One 117,773 499,387 604,219 11,615,978
6 三井住友DS 68,965 366,559 424,713 6,501,512
7 三井住友TA 50,555 287,281 331,488 5,723,871
8 フィデリティ 43,225 226,592 257,680 3,415,017
9 アライアンス 101,394 218,564 319,477 3,405,497
10 BRJ 37,934 142,755 180,668 2,998,589
11 ニッセイ 11,900 186,741 190,543 2,733,373
12 ゴールドマン 18,012 142,583 159,143 2,340,697
13 ピクテ ▲ 2,542 168,582 153,990 1,968,999
14 東京海上 ▲ 12,125 42,838 27,740 1,561,798
15 ティー・ロウ 1,882 80,493 81,176 1,156,095
16 りそなAM 6,347 21,896 28,243 1,100,524
17 楽天 35,160 89,032 123,999 1,009,676
18 レオス 13,103 45,024 58,126 1,003,434
19 岡 三 16,005 41,149 53,813 950,111
20 SBIアセッ 40,477 81,489 121,805 928,591
21 キャピタル 49,415 47,316 96,731 848,688
22 農中全共 ▲ 4,919 40,546 35,601 752,957
23 JPモルガン ▲ 9,749 29,890 19,431 744,795
24 アムンディ 630 36,891 35,858 532,780
25 しんきんAM ▲ 672 28,993 24,188 521,813
26 セゾン投信 5,661 36,053 41,714 510,523
27 HSBC ▲ 3,601 14,559 10,679 444,788
28 インベスコ 16,490 29,029 43,413 443,039
29 マニュライフ ▲ 1,783 ▲ 1,183 ▲ 3,009 408,254
30 UBS ▲ 6,580 11,477 4,461 405,528
31 フランクリン ▲ 5,396 43,381 36,290 385,066
32 明治安田 6,226 16,138 21,755 376,681
33 さわかみ 753 9,806 10,559 337,420
34 いちよしAM 3,094 11,212 14,265 316,288
35 SOMPO ▲ 645 8,440 7,459 304,822
36 JP投信 ▲ 1,198 10,681 9,282 288,551
37 スパークス 1,918 11,237 11,557 275,631
38 シンプレクス ▲ 5,864 15,310 9,446 235,447
39 イーストスプ 289 16,349 16,214 229,064
40 ドイチェ ▲ 3,037 9,235 5,693 223,302
41 BNYM ▲ 2,630 8,542 5,892 198,623
42 ステート 3,946 10,113 14,059 192,880
43 日立投資顧問 59 9,496 9,555 176,243
44 あおぞら投信 9,612 2,758 12,357 175,255
45 シュローダー ▲ 688 5,975 5,242 150,886
46 朝日ライフ 3,113 7,167 9,652 127,722
47 スカイオーシ ▲ 93 2,700 2,565 118,361
48 パインブリジ 3,038 5,533 8,464 104,325
49 T&D ▲ 1,324 5,427 3,700 98,484
50 新 生 303 3,961 4,238 73,145
51 グローバルX 1,926 3,230 5,141 68,276
52 お金デザイン ▲ 1,718 5,084 3,366 59,892
53 カレラ ▲ 256 2,108 1,602 56,004
54 ちばぎんAM 1,683 3,010 4,692 53,310
55 MAM 4,742 2,426 7,168 53,034
56 CAM 383 2,587 2,969 53,032
57 ラッセル 612 3,289 3,902 50,741
58 鎌倉投信 366 592 958 46,637
59 ベアリングス ▲ 439 ▲ 132 ▲ 734 45,005
60 コモンズ投信 670 2,330 3,000 41,932
61 auアセット ▲ 950 2,806 1,856 38,737
62 ペイペイAM 133 1,517 1,650 36,695
63 ワイエムAM 1,953 1,902 3,845 34,425
64 ファイブスター 2,552 2,063 4,615 28,853
65 ポートフォリア ▲ 315 510 195 25,971
66 GCI ▲ 221 ▲ 114 ▲ 335 23,347
67 中銀AM ▲ 518 886 369 18,391
68 ありがとう 50 1,465 1,515 18,130
69 ベイビュー ▲ 838 719 ▲ 119 11,727
70 クローバー ▲ 113 824 711 11,450
71 ユニオン投信 50 663 713 10,229
72 BNPパリバ ▲ 137 1,500 1,361 9,796
73 アバディーン ▲ 44 396 342 9,767
74 NVIC 292 456 748 7,862
75 NN 118 422 537 6,445
76 トラノテック 22 121 143 4,112
77 モルガンS ▲ 54 226 167 3,418
78 MFS 41 ▲ 20 21 2,774
79 SUSTEN 96 31 127 2,296
80 SBIボンド ▲ 15 ▲ 15 ▲ 30 2,267
81 SGオスマン ▲ 547 129 ▲ 418 936
82 SBI地方 50 13 61 823
83 HCアセット 6 ▲ 1 5 138
84 アクサ 1 1 2 15
全社合計   925,753 7,786,002 8,567,397 163,082,722

(データ:投資信託協会、単位:百万円)