運用会社別純資産総額（2017年9月）

投資信託全体の動向

投資信託協会が発表した投資信託概況によると、2017年9月は、投資信託（契約型公募投資信託）の設定額が7兆1,271億円、解約額が6兆4,837億円、償還額が276億円で、差引き6,157億円の資金純増となりました。

また、運用会社全社（80社）の純資産総額の合計額は、前月末に比べ2兆6,001億円増加（うち、運用等増1兆9,844億円）し、9月末には105兆2,320億円となり、4カ月連続で100兆円を超過しました。

運用会社別資金増減状況

運用会社別に見ると、資金増加額（設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D）が最も大きかったのは野村アセットマネジメントで、増加額は約2,797億円でした。また、326億円の資金増加となったレオス・キャピタルワークスが第5位となりました。資金増加額が大きかった上位5社は次の通りです。なお、資金増加となったのは運用会社80社中36社でした。

運用会社名	設定額	解約額	償還額	資金増加額
野　村	2,118,878	1,831,240	7,913	279,725
日　興	1,279,018	1,037,630	0	241,388
大　和	1,060,865	884,679	296	175,890
アムンディ	76,577	36,951	0	39,627
レオス	47,328	14,659	0	32,669

（単位：百万円）

一方、資金減少額が最も大きかった5社は次の通りです。資金減少額が最も大きかったのは三菱UFJ国際投信で、減少額は約約929億円でした。

運用会社名	設定額	解約額	償還額	資金減少額
三菱Ｕ国際	804,021	883,851	13,120	▲ 92,950
フィデリティ	71,444	100,016	0	▲ 28,572
レッグメイソ	10,166	35,186	0	▲ 25,019
ＡＭ－Ｏｎｅ	689,258	709,061	3,182	▲ 22,985
三井住友ＴＡ	107,221	124,332	0	▲ 17,112

運用による資産増減状

次に、最も注目される運用による資産増減(E)を見ると、９月の運用がプラス（運用益）となったのは、運用会社80社中73社でした。運用による資産増加額が最も大きかった5社は次の通りです。大手運用会社が名を連ねました。

運用会社名	運用による資産増加額（単位：百万円）
野　村	657,776
日　興	340,852
大　和	320,275
三菱Ｕ国際	162,917
ＡＭ－Ｏｎｅ	87,582

一方、運用による損失額が最も大きかった5社は次の通りで、前月比での運用損失額が最も大きかったのはピクテ投信投資顧問で、損失額は約71億円でした。

運用会社名	運用による資産減少額（単位：百万円）
ピクテ	▲ 7,135
しんきんＡＭ	▲ 3,596
イーストスプリング	▲ 1,843
ベアリング	▲ 1,401
岡　三	▲ 1,233

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減率を見ると、前月比で純資産総額が増加した運用会社は80社中63社でした。

運用が開始されたばかりで純資産総額が小さいトラノテック投信投資顧問とお金のデザインを除くと、最も増加率が大きかったのはベイビュー・アセット・マネジメントで、増加率は約22.9％でした。また、増加率が最も大きかった5社は次の通りでした。レオス・キャピタルワークスは、2017年2月以降、急速に純資産総額を伸ばし続けています。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	増加率（前月比）
ベイビュー	4,811	22.9%
ワイエムＡＭ	16,131	14.5%
レオス	386,813	13.3%
ＭＳＶＩＰ	2,381	12.2%
ＪＰ投信	53,450	11.8%

レオス・キャピタルワークの純資産総額推移（2014年1月〜2017年9月）

（単位：百万円）

一方で、純資産総額の減少率が最も大きかったのは、次の5社でした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	減少率（前月比）
中銀ＡＭ	10,800	－5.4%
楽天	255,697	−3.4%
パインブリジ	27,974	－2.7%
ベアリング	11,323	－2.7%
レッグメイソン	40,041	－2.4%