運用会社別純資産総額（2017年12月）

投資信託全体の動向

投資信託協会が発表した投資信託概況によると、2017年12月は、投資信託業界全体の契約型公募投資信託の設定額は8兆4,081億円、解約額が7兆899億円、償還額が477億円で、差引き1兆2,705億円の資金純増となりました。2017年を通して最も資金純増額が大きい月となりました。

（データ：投資信託協会）

全体の純資産総額は前月末に比べ2兆2,232億円増加（うち、運用等増9,527億円）し、月末には111兆1,920億円となりました。

運用会社別資金増減状況

運用会社別に見ると、資金増加額（設定額から解約額と償還額を足した額を差し引いた額=D）が最も大きかったのは野村アセットマネジメントで、増加額は約4,417億円でした。資金増加額が大きかった上位5社は次の通りです。なお、資金増加となったのは運用会社80社中51社でした。

運用会社名	設定	解約	償還	資金増減
野　村	2,280,849	1,839,074	0	441,775
日　興	1,752,962	1,445,231	0	307,731
ＡＭ－Ｏｎｅ	903,226	749,328	2,919	150,979
大　和	991,129	864,102	4,351	122,676
三井住友	177,936	92,073	0	85,863

（単位：百万円）

一方、資金減少額が最も大きかった5社は次の通りです。資金減少額が最も大きかったのはフィデリティ投信で、減少額は約約1,390億円でした。

運用会社名	設定額	解約額	償還額	資金減少額
フィデリティ	47,675	186,680	0	▲ 139,005
レッグメイソン	6,905	39,363	0	▲ 32,457
東京海上	21,748	38,887	0	▲ 17,138
ＵＢＳ	9,429	18,193	3,956	▲ 12,720
岡　三	143,205	149,016	3,118	▲ 8,929

(単位：百万円)

運用による資産増減状況

次に、最も注目される運用による資産増減(E)を見ると、12月の運用がプラス（運用益）となったのは、運用会社80社中71社でした。運用による資産増加額が最も大きかった5社は次の通りです。国内系の大手運用会社が名を連ねました。

運用会社名	運用による資産増加額（単位：百万円）
野　村	281,844
大　和	120,352
日　興	119,384
三菱Ｕ国際	82,359
ＡＭ－Ｏｎｅ	47,059

一方、運用による損失額が最も大きかった5社は次の通りで、前月比での運用損失額が最も大きかったのは11月と同じくピクテ投信投資顧問で、損失額は約181億円でした。

運用会社名	運用による資産減少額（単位：百万円）
ピクテ	▲ 18,119
ＪＡＡＭ	▲ 2,584
しんきんＡＭ	▲ 1,922
ベアリング	▲ 989
楽天	▲ 956

純資産総額の増減状況

次に純資産総額の前月比での増減率を見ると、前月比で純資産総額が増加した運用会社は80社中63社でした。

最も増加率が大きかったのはトラノテック投信投資顧問で、増加率は約105％でした。また、増加率が最も大きかった5社は次の通りでした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	増加率（前月比）
トラノテック	164	105%
ファイブスター	9,048	43.8%
ベイビュー	7,633	40.4%
レオス	582,335	17.1%
ＪＰ投信	87,834	16.5%

レオス・キャピタルワークスは今年に入ってから純資産総額を急速に伸ばしていますが、12月も大幅に純資産を増やしました。

（単位；百万円）

一方で、純資産総額の減少率が最も大きかったのは、次の5社でした。

運用会社名	純資産総額（単位：百万円）	減少率（前月比）
ＪＡＡＭ	5,844	-32.1%
アストマックス	39,968	-14.7%
アバディーン	26,328	-7.4%
フィデリティ	3,153,477	-3.8%
シンプレクス	162,412	-3.7%