2015年1月に償還したファンドについて

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投資信託協会によると、2015年1月に、22本の追加型株式投資信託（含む、証券投資法人）が償還を迎えました。このうち3本は、基準価額が一定水準を超えて上昇した場合に、自動的に安定運用に切り替えた後に償還させるという条項が設けられていたファンドで、その条項を満たしての償還です。また8本は満期償還で、残り11本は繰上償還でした。繰上償還の理由は、ファンドの運用資産の規模が小さく、想定した効率的な運用ができなくなったというものです。

1口当たり償還額（償還時の基準価額）（A)と運用期間中に支払われた分配金（B）の合計額（A+B）が設定時の基準価額である1万円を下回ったファンドは10本ありました。投資家がこれらのファンドを設定時に購入し、償還まで保有し続けていた場合、運用期間を通しての運用リターンはマイナスになったということです。ファンド別に見ると、この合計額（A+B）が最も大きかったのは岡三アセットマネジメントの運用していた「Ｊリートファンド（SMA専用）」で、合計額は31,210円でした。「Ｊリートファンド（SMA専用）」は、SMA（セパレートリー・マネージド・アカウント）専用のファンドとして2008年10月に設定されたファンドで、Jリート（日本の不動産投資信託）を主な投資対象としていました。設定時には信託期間は無期限とされていましたが、2014 年 10 月にファンドの残存元本の大部分の一部解約があり残高が減少し、今後も残高が大幅に増加することは見込み難いとの判断で繰上償還が行なわれました。一方、1口当たり償還額と運用期間中に支払われた分配金の合計額（A+B）が最も小さかったのは野村アセットマネジメント株式会社の「野村ブル・ベア　セレクト５（円高ドル安トレンド５）」で、合計額は4,001円でした。

なお、1月26日に償還した「ベンチャービジネス証券投資法人」は、東京証券取引所に上場していたベンチャーファンドです。形態は証券投資法人です。「ベンチャービジネス証券投資法人」は、2002年1月に最初に上場したときには大阪証券取引所に上場していましたが、大阪証券取引所と東京証券取引所の現物市場の統合により、2013年7月に東京証券取引所ベンチャーファンド市場に移管されました。また、同ファンドは設定時においては存続期間（信託期限）が設けられていませんでしたが、2012年12月の投資主総会決議により、存続期間を設立日から2015年1月31日までとすることが決定されていました。なお、ベンチャービジネス証券投資法人の上場廃止（2015年1月27日）および解散（2015年1月31日）により、2015年2月末現在、東京証券取引所のベンチャーファンド市場に上場しているファンドは「ベンチャー・リヴァイタライズ証券投資法人（8721）」だけになりました。