ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF・ETN月間相場表(2018年8月版)によると、2018年8月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比6.9%減少し、約3.74兆円となりました。
8月3日に、日興アセットマネジメントの「上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり(銘柄コード:2521)」が上場し、これにより東京証券取引所に上場しているETFの数は223本となりました。
ETFの売買代金ランキング
月間売買代金が最も大きかった銘柄は、2018年8月も野村アセットマネジメントの「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(1570)でした。同ETFの8月の月間売買代金は約2.49兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の約66%を占めました。
売買代金上位10位銘柄は次の表の通りでした。8月も上位10位ファンド全てが日本の株式市場を対象とするETFで、この内7本のETFがブルベア型のファンドでした。引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心となっています。
【2018年8月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 対象指数 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 2,497,953 | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 455,500 | 野村 |
3 | 1321 | 日経225連動型上場投資信託 | 日経平均株価 | 155,576 | 野村 |
4 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 122,596 | シンプレクス |
5 | 1306 | TOPIX連動型上場投資信託 | TOPIX | 69,048 | 野村 |
6 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 49,094 | シンプレクス |
7 | 1330 | 上場インデックスファンド225 | 日経平均株価 | 42,187 | 日興 |
8 | 1458 | 楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 37,723 | 楽天 |
9 | 1568 | TOPIXブル2倍上場投信 | TOPIX レバレッジ(2倍)指数 | 33,031 | シンプレクス |
10 | 1459 | 楽天ETF-日経ダブルインバース指数連動型 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 27,913 | 楽天 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF・ETN月刊相場表2018年8月版)
東京証券取引所では、ETF市場の流動性の改善等を目的として、2018年7月2日から、ETF市場にマーケットメイク制度を導入しました。2018年9月10日現在、次の5社がマーケットメイカーとして指定されています。
- 野村證券
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
- Flow Traders Asia Pte Ltd
- Optiver Australia Pty Limited
- Vivienne Court Trading