ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF・ETN月間相場表(2020年7月版)によると、2020年7月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約45.8%減少し、約4.73兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約43.2%減少して約2,252億円になりました。
7月の日本銀行によるETFの買い入れは6,264億円実施され、6月の6,270億円と概ね同水準でした。
なお、2020年8月には、Global X Japan株式会社のETF2本(「グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF(銘柄コード:2564)」「グローバルX ロジスティクス・J-REIT ETF(銘柄コード:2565)」)が東京証券取引所に上場予定です。Global X JapanのETFの上場は日本初となります。
ETFの売買代金ランキング
月間売買代金が最も大きかった銘柄は、2020年7月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの7月の月間売買代金は2.54兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の約54%を占めました。また、7月も売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計が全体の9割程度を占めました。
売買代金ランキング(上位10位銘柄)は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンド中8本が日本の株式市場を対象とするETFで、この内6本がブルベア型でした。引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であると言えます。
なお、2020年7月の東京証券取引所の営業日は21日でしたが、この21日全営業日に値段が付いたETFは221本中156本、全体の7割程度でした。全体の値付日数の平均は19日でしたが、一方で、値付日数が10日以下のファンドが18本ありました。
【2020年7月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 2,546,163 | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 925,931 | 野村 |
3 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 198,312 | シンプレクス |
4 | 1321 | 日経225連動型上場投資信託 | 134,903 | 野村 |
5 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 131,480 | シンプレクス |
6 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 84,082 | 楽天 |
7 | 1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | 65,428 | 三菱UFJ |
8 | 1671 | WTI原油価格連動型上場投信 | 62,212 | シンプレクス |
9 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 60,873 | 楽天 |
10 | 1306 | TOPIX連動型上場投資信託 | 49,957 | 野村 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF・ETN月刊相場表2020年7月版)