ETFのプロバイダー
ETF(上場投資信託)を設定し、管理・運用する会社のことをETFのプロバイダーと呼びます。日本では、一般に管理会社や運用会社と呼ばれています。
ETF市場の成長
ETFは世界的に急速な成長を遂げており、Statistaによると、2016年末時点での運用資産残高は約3.4兆ドルに上ります。2017年に入ってからも成長の勢いは加速しており、独立系調査会社のETFGIのデータによると、2017年11月末現在の運用資産残高は約4.5兆ドルに達しているということです。
ETFのプロバイダーのマーケットシェア
では、世界のETF市場における各プロバイダーのマーケットシェアはどのような状況にあるのでしょうか。
Statistaによると、世界最大のETFプロバイダーはブラックロックで、運用残高でみるマーケットシェアは37.7%(2016年末現在)です。第二位がバンガードで、マーケットシェアは18.9%、次いでステート・ストリートでマーケットシェアは14.8%でした。日本の運用会社では、野村アセットマネジメントが第5位につけています。
ブラックロック
ブラックロックは、iShares(iシェアーズ)のブランドで知られるETFのプロバイダーです。米国を本拠地とする運用会社で、世界中で800以上のETFを運用しています。日本においても、iシェアーズブランドのETF25本が東京証券取引所に上場しています(2017年12月26日現在)。
バンガード
バンガードは、Vanguard ETFのブランド名で知られるETFのプロバイダーです。世界最大級の運用会社であり、低コストのインデックスファンドで運用業界をリードしているだけでなく、ETFにおいても急速に運用資産を伸ばしています。Vanguard ETFは、東京証券取引所には上場していませんが、多くの証券会社を通じて米国や香港等に上場しているバンガードETFを購入することができます。2017年11月末現在、72本のバンガードETFが金融庁に届け出されています。
ステート・ストリート
ステート・ストリートは、1993年に世界初のETF「SPDR S&P 500 ETF(銘柄コード:SPY)を設定した運用会社です。同社のETFはSPDR ETFとして知られています。東京証券取引所には「SPDR S&P 500 ETF(銘柄コード:1557)」と「SPDR ゴールド・シェア(銘柄コード:1326)」が上場しています。また、2017年12月末現在、29本の外貨建てETFが金融庁に届け出されており、国内の証券会社を通じて購入することが可能です。
東京証券取引所に上場しているETFのプロバイダー(2017年11月25日現在)
2017年11月25日現在、東京証券取引所に上場しているETFの管理会社は19社(グループ)あります。
- アセットマネジメントOne株式会社
- ETFセキュリティーズ・マネジメント・カンパニー・リミテッド
- サムスン資産運用株式会社
- シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社
- ステート・ストリート(ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ・シンガポール・リミテッド、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ・トラスト・カンパニー)
- 大和証券投資信託委託株式会社
- チャイナ・アセット・マネジメント(香港)・リミテッド
- 中国南方アセット・マネジメント・リミテッド
- 日興アセットマネジメント株式会社
- 農林中金全共連アセットマネジメント株式会社
- 野村アセットマネジメント株式会社
- BNPパリバ・アセットマネジメント・ルクセンブルク
- ブラックロック(ブラックロック・ジャパン株式会社、ブラックロック・ファンド・アドバイザーズ、ブラックロック・アセット・マネジメント・アイルランド・リミテッド)
- 三井住友アセットマネジメント株式会社
- 三菱UFJ信託銀行株式会社
- 三菱UFJ国際投信株式会社
- UBSファンド・マネジメント(ルクセンブルク)エス・エイ
- 楽天投信投資顧問株式会社
- ワールド・ゴールド・トラスト・サービシズ・エルエルシー