東京証券取引所が公表した「月刊ETFレポート (2017年1月版)」によると、2017年1月のETFの月間値上り率ランキング上位10位銘柄は次の表の通りでした。
1月の値上り率が最も大きかったのは、日興アセットマネジメントが運用・管理する「上場インデックスファンドFTSE日本グリーンチップ35」(銘柄コード:1347)で、月間値上り率は+19.8%でした。同ETFは日本の代表的な環境関連銘柄35銘柄で構成される「FTSE日本グリーンチップ 35」に連動する投資成果を目指すETFです。次に値上り率が大きかったのは「日経300株価指数連動型上場投資信託」でした。
なお、「上場インデックスファンドFTSE日本グリーンチップ35」と「日経300株価指数連動型上場投資信託」については、取引所価格(市場価格)と基準価額との乖離が大きい状態が継続していました。
投資信託の評価会社であるモーニングスターが公表しているETFの乖離率によると、「上場インデックスファンドFTSE日本グリーンチップ35」の乖離率は2016年9月から11月までは-10%~-15%程度(マイナスは取引所価格が基準価額を下回った状態)で推移し、2016年12月の乖離率は-20%を超過していました。一方、「日経300株価指数連動型上場投資信託」の乖離率は2016年9月から2017年1月まで-20%を超過する状態が続いていました。
(データ:東京証券取引所)
1月に取引所価格が上昇したことで、「上場インデックスファンドFTSE日本グリーンチップ35」の乖離率は-4.75%(2017年2月6日現在)、「日経300株価指数連動型上場投資信託」の乖離率は-9.46%(2017年2月9日現在)に縮小していますが、まだ大きい状態が続いています。
なお、野村アセットマネジメントは1月26日に「日経300株価指数連動型上場投資信託」の最小交換口数の大幅引き下げ等の約款変更を発表(変更日は2月13日)しています。
なお、上記2本以外でも、2017年2月10日現在、「上場インデックスファンド中国A株(パンダ)CSI300」(1322)やNEXT FUNDS 南アフリカ株式指数・FTSE/JSE Africa Top」(1323)など、取引所価格と基準価額が-10%以上乖離した状態にあるETFが存在しています。
【2017年1月 ETF月間値上り率ランキング上位10位銘柄】 |
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順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 対象指数 | 売買代金(千円)(順位) | 月間値上り率 | 運用会社 |
1 | 1347 | 上場インデックスファンドFTSE日本グリーンチップ35 | FTSE日本グリーンチップ 35 | 30,594 (107) | +19.8% | 日興 |
2 | 1319 | 日経300株価指数連動型上場投資信託 | 日経株価指数300 | 116,212 (72) | +15.6% | 野村 |
3 | 1563 | マザーズ・コア上場投信 | 東証マザーズCore指数 | 352,631 (204) | +10.5% | シンプレクス |
4 | 1325 | NEXT FUNDSブラジル株式指数・ボベスパ連動型上場投信 | ボベスパ指数(ブラジル株) | 525,165 (43) | +8.0% | 野村 |
5 | 1583 | iシェアーズ フロンティア株ETF(MSCIフロンティア100) | MSCI フロンティア・マーケット 100 インデックス | 44,672 (86) | +7.6% | ブラックロック |
6 | 1543 | 純パラジウム上場信託(現物国内保管型) | パラジウム | 131,910 (55) | +7.6% | 三菱UFJ信託銀行 |
7 | 1567 | MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信 | TOPIXリスクコントロール指数(ボラ ティリティ5%) | 59,606 (48) | +7.2% | 三菱UFJ国際 |
8 | 1541 | 純プラチナ上場信託(現物国内保管型) | 白金 | 2,202,074 (26) | +6.6% | 三菱UFJ信託銀行 |
9 | 1559 | NEXT FUNDS タイ株式SET50指数連動型上場投信 | SET50指数 (タイ株) | 22,496 (34) | +5.4% | 野村 |
10 | 1682 | NEXT FUNDS 日経・東商取白金指数連動型上場投信 | 日経・東商取白金指数 | 19,656 (58) | +4.4% | シンプレクス |
(データ出所:東京証券取引所、東証ETF市場において、当月の値上り率の前月比上位10銘柄。ランキングにあたり、一日平均売買代金が100万円以下の銘柄は控除。)