ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表した月刊ETFレポート(2017年12月版)によると、2017年12月のETF市場の月間売買代金は3.4兆円(立会内のみ)、一日平均売買代金は前月比39.89%減少して約1,631億円(立会内のみ)となりました。12月末現在、東京証券取引所には230本のETFが上場しています。
売買代金ランキング
月間売買代金が最も大きかった銘柄は、2017年12月も野村アセットマネジメントの「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(1570)でした。同ETFの12月の月間売買代金は約2.34兆円で、全体の約68%を占めました。
また、2017年12月も、上位10位ファンド全てが日本の株式市場を対象とするETFでしたが、12月もこの内6本のETFがブルベア型のファンドで、引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であることが伺えます。
【2017年12月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】 |
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順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 対象指数 | 売買代金(千円) | 1日平均売買代金前月比 | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 2,346,721,888 | -36.0% | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 353,644,318 | -46.6% | 野村 |
3 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 116,349,451 | -45.4% | シンプレクス |
4 | 1321 | 日経225連動型上場投資信託 | 日経平均 | 112,845,130 | -40.6% | 野村 |
5 | 1306 | TOPIX連動型上場投資信託 | TOPIX | 94,315,763 | -33.2% | 野村 |
6 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 64,305,274 | -23.4% | シンプレクス |
7 | 1568 | TOPIXブル2倍上場投信 | TOPIX レバレッジ(2倍)指数 | 38,466,161 | -44.4% | シンプレクス |
8 | 1458 | 楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 35,675,372 | -20.8% | 楽天 |
9 | 1330 | 上場インデックスファンド225 | 日経平均 | 34,433,407 | -31.9% | 日興 |
9 | 1320 | ダイワ上場投信-日経225 | 日経平均 | 45,279,439 | +21.0% | 大和 |
(データ出所:東京証券取引所 月間ETFレポート2017年12月版、立会外売買代金は含まない。 前月比は1日平均売買代金の前月比。一日平均売買代金が100万円以下の銘柄は除外。)
その他のETF市場での出来事
なお、2017年12月に、次の7本のETFが新たに東京証券取引所に上場しました。
- NEXT FUNDS 外国REIT・S&P先進国REIT指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(2515)
- NEXT FUNDS 外国株式・MSCI-KOKUSAI指数(為替ヘッジあり)連動型上場投信(2514)
- NEXT FUNDS外国株式・MSCI-KOKUSAI指数(為替ヘッジなし)連動型上場投信(2513)
- NEXT FUNDS 外国債券・シティ世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジあり)連動型上場投信(2512)
- NEXT FUNDS 外国債券・シティ世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信(2511)
- NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA-BPI総合連動型上場投信(2510)
- MAXIS日本株高配当70マーケットニュートラル上場投信(1499)
また、東京証券取引所は、2017年12月21日に「ETF市場におけるマーケットメイク制度の導入について」の中で、マーケットメーカーの気配提示によってETFの流動性を向上させるために、ETF市場 に対してマーケットメイク制度を導入・整備すると発表しました。マーケットメーカー制度導入時期は2018年中頃とされています。