ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF・ETN月間相場表(2020年1月版)によると、2020年1月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約30%増加し、約3.68兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約44%増加して約1,936億円になりました。なお、2019年12月に大和証券投資信託委託の20本のETFが上場廃止となり、2020年1月にMAXIS米国株式(S&P500)上場投信(2558)とMAXIS全世界株式(オール・カントリー)上場投信(2559)の2本が新たに上場したことから、2020年1月末現在、東京証券取引所には218本のETFが上場しています。
ETFの売買代金ランキング
月間売買代金が最も大きかった銘柄は、2020年1月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの1月の月間売買代金は約2.27兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の6割以上を占めました。また、1月も売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計が全体の9割以上を占めました。
売買代金上位10位銘柄は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンド中9本が日本の株式市場を対象とするETFで、この内7本がブルベア型でした。引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であることが伺えます。
【2020年1月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 対象指数 | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 2,270,770 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 534,124 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 野村 |
3 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 116,624 | 日経平均レバレッジ・インデックス | シンプレクス |
4 | 1321 | 日経225連動型上場投資信託 | 112,842 | 日経平均株価 | 野村 |
5 | 1306 | TOPIX連動型上場投資信託 | 107,245 | 東証株価指数 | 野村 |
6 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 81,363 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | シンプレクス |
7 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 44,002 | 日経平均レバレッジ・インデックス | 楽天 |
8 | 1568 | TOPIXブル2倍上場投信 | 38,229 | TOPIX レバレッジ(2倍)指数 | シンプレクス |
9 | 1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | 32,622 | S&P 500 VIX短期先物指数(円換算) | 三菱UFJ国際 |
10 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 28,826 | 日経平均ダブルインバース・インデックス | 楽天 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF・ETN月刊相場表2020年1月版)