ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF相場表(2020年12月版)によると、2020年12月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約16.8%減少し、約4.97兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約28%減少して約2,258億円になりました。
12月の日本銀行によるETFの買い入れは2,367億円実施されました。
ETFの売買代金ランキング
月間の売買代金が最も大きかった銘柄は、2020年12月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの12月の月間売買代金は約2.85兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の約57.4%を占めました。また、12月も売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計が売買代金全体の9割弱を占めました。
売買代金ランキング(上位10位銘柄)は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンドのうち9本が日本の株式市場を対象とするETFで、この内6本がブルベア型でした。ブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であることが窺えます。
なお、2020年12月の東京証券取引所の営業日は22日でしたが、この22日全営業日に値段が付いたETFは232本中182本、全体の8割程度でした。値付日数の平均は20日でした。また、値付日数が10日以下のファンドが13本ありました。
【2020年12月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 2,851,200 | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 520,839 | 野村 |
3 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 234,364 | シンプレクス |
4 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 156,335 | シンプレクス |
5 | 1321 | NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信 | 148,503 | 野村 |
6 | 1306 | NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信 | 132,148 | 野村 |
7 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 113,054 | 楽天 |
8 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 97,048 | 楽天 |
9 | 1320 | ダイワ上場投信-日経225 | 54,547 | 大和 |
10 | 1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | 46,593 | 三菱UFJ国際 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF相場表2020年12月版)