ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF相場表(2021年1月版)によると、2021年1月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約10.5%減少し、約4.45兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約3.7%増加して約2,342億円になりました。
1月の日本銀行によるETFの買い入れは2,232億円実施されました。
ETFの売買代金ランキング
月間の売買代金が最も大きかった銘柄は、2021年1月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの1月の月間売買代金は約2.2兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の約49.4%を占めました。また、1月も売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計でETF市場全体の売買代金の9割弱を占めました。
売買代金ランキング(上位10位銘柄)は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンドのうち9本が日本の株式市場を対象とするETFで、この内7本がブルベア型でした。引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であることが窺えます。
なお、2021年1月の東京証券取引所の営業日は19日でしたが、この19日全営業日に値段が付いたETFは、1月に新規上場した2本(グローバルX デジタル・イノベーション-日本株式 ETF、グローバルX eコマース-日本株式 ETF)を除く232本中193本、全体の8割程度でした。値付日数の平均は18日でした。また、値付日数が10日以下のファンドが、新規上場銘柄を除いて13本ありました。
【2021年1月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 2,205,710 | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 583,582 | 野村 |
3 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 248,158 | 楽天 |
4 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 186,599 | シンプレクス |
5 | 1321 | NEXT FUNDS 日経225連動型上場投信 | 159,678 | 野村 |
6 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 133,579 | シンプレクス |
7 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 119,019 | 楽天 |
8 | 1306 | NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信 | 97,755 | 野村 |
9 | 1552 | 国際のETF VIX短期先物指数 | 77,931 | 三菱UFJ国際 |
10 | 1568 | TOPIXブル2倍上場投信 | 52,729 | シンプレクス |
(データ出所:東京証券取引所 ETF相場表2021年1月版)