ETF(上場投資信託)市場の概況
東京証券取引所が公表したETF相場表(2021年4月版)によると、2021年4月のETF市場全体の月間売買代金(立会内とToSTNetの合計)は前月比約32.1%減少し、約4.49兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約25.6%%減少して約2,139億円になりました。
4月の日本銀行によるETFの買い入れは1回(701億円)実施されました。
「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信(証券コード:1570)」が、4月28日(分割基準日)に受益権口数1口につき、2口の割合をもって分割されました。
次の2本の中国関連ETFが4月8日に東京証券取引所に上場しました。
- iFreeETF 中国科創板50(STAR50)(銘柄コード:2628)
上海証券取引所科創板市場に上場する代表的な企業50社を構成銘柄とした株価指数である「STAR 50」を円換算した値に連動する投資成果を目指すETF。 |
- iFreeETF 中国グレーターベイエリア・イノベーション100(GBA100)(銘柄コード:2629)
グレーターベイエリア(粤港澳大湾区/GBA)と言われる、香港・マカオ・中国の広東省の3地域に本拠地を有する代表的な企業100社を構成銘柄とした株価指数である「GBA Innovation 100」を円換算した値に連動する投資成果を目指すETF。 |
4月18日に「MAXIS S&P 三菱系企業群上場投信(銘柄コード:1670)」が上場廃止となりました。
4月末現在、東京証券取引所には243本のETFが上場しています。
ETFの売買代金ランキング
月間の売買代金が最も大きかった銘柄は、2021年4月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」(銘柄コード:1570)でした。同ETFの4月の月間売買代金は約1.78兆円(立会内とToSTNeT合計)で、全体の39.7%を占めました。また、4月も一部の銘柄に売買が集中した状態が続き、売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計が全体の82%を占めました。
売買代金ランキング(上位10位銘柄)は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンド全てが日本の株式市場を対象とするETFで、この内7本がブルベア型でした。引き続きブルベア型を利用した短期的売買がETF市場の中心であることが推察できます。
なお、2021年4月の東京証券取引所の営業日は21日でしたが、この21日全営業日に値段が付いたETFは、4月に新規上場した2本と上場廃止になった1本を除く242本中201本、全体の約8割でした。値付日数の平均は20日でした(新規上場銘柄を除く)。また、値付日数が10日以下のETFが9本ありました。
【2020年4月 ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】
順位 | 銘柄コード | ファンド名 | 売買代金(百万円) | 運用会社 |
1 | 1570 | NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 | 1,782,196 | 野村 |
2 | 1357 | NEXT FUNDS日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 | 427,380 | 野村 |
3 | 1458 | 楽天ETF‐日経レバレッジ指数連動型 | 309,038 | 楽天 |
4 | 1579 | 日経平均ブル2倍上場投信 | 262,351 | シンプレクス |
5 | 1321 | NEXT FUNDS日経225連動型上場投信 | 227,974 | 野村 |
6 | 1360 | 日経平均ベア2倍上場投信 | 205,235 | シンプレクス |
7 | 1306 | NEXT FUNDS TOPIX連動型上場投信 | 175,600 | 野村 |
8 | 1459 | 楽天ETF‐日経ダブルインバース指数連動型 | 123,832 | 楽天 |
9 | 1568 | TOPIXブル2倍上場投信 | 98,964 | シンプレクス |
10 | 1305 | ダイワ上場投信-トピックス | 51,513 | 大和 |
(データ出所:東京証券取引所 ETF相場表2021年4月版)