ETFの売買代金ランキング（2023年10月）

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10月のETF（上場投資信託）市場の概況

東京証券取引所が公表したETF相場表によると、2023年10月のETF市場全体の月間売買代金（立会内とToSTNetの合計）は前月から28.2%増加し、約5.5兆円になりました。1日当たり売買代金は前月から約20.3%増加して約2,620億円になりました。

日本銀行によるETFの買い入れが、1回（701億円）実施されました。

10月には、アクティブ運用型、ブルベア型を各1ファンドド含む下記6本の新ファンドが東京証券取引所に上場しました。アクティブ運用型は連動の対象となるベンチマークは存在せず、予め決められたファンドの運用方針に従って、ファンドマネージャーが組入銘柄や資産配分についての決定を行うETFです。

• 上場Tracers 米国債0-2年ラダー（為替ヘッジなし）（2093）
• 東証REITインバースETF（2094）
• グローバルＸ S&P500配当貴族 ETF（為替ヘッジあり）（2095）
• グローバルＸ オフィス・J-REIT ETF（2096）
• グローバルＸ レジデンシャル・J-REIT ETF（2097）
• グローバルＸ ホテル＆リテール・J-REIT ETF（2098）

これらの上場により、2023年10月末現在、東京証券取引所に上場するETFは303本になりました。

なお、野村アセットマネジメントの「NEXT FUNDS ロシア株式指数・RTS連動型上場投信」（銘柄コード：1324）については、ロシアのウクライナ侵攻の影響でロシア株式の取引を行うことが困難になったことから2022年3月17日以降売買が停止された状態が続いています。

ETFの売買代金ランキング

月間の売買代金が最も大きかった銘柄は、2023年10月も野村アセットマネジメントの運用する「NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信」（銘柄コード：1570）でした。同ETFの10月の月間売買代金は約2.56兆円（立会内とToSTNeT合計）で、全体の約5割（46.6%）を占めました。また、取引が一部のETFに集中した状態は継続しており、売買代金上位10位銘柄の売買代金の合計が全体の約8割を占めています。

売買代金ランキング（上位10位銘柄）は次の表の通りでした。売買代金上位10位ファンドの全てが日本の株式市場を対象とするETFで、この内6本がブルベア型のETFでした。引き続きブルベア型を利用した短期売買がETF取引の中心になっていると推測されます。

【2023年10月　ETF売買代金ランキング上位10位銘柄】

（データ出所：東京証券取引所　ETF相場表2023年10月版）

値付日数の少ないETFについて

2023年10月の東京証券取引所の営業日は21日でしたが、この21日全営業日に値段が付いたETFは、新規上場銘柄と取引停止中のファンドを除く297本中241本でした。また、新規上場銘柄と取引停止中のファンドを除いて値付日数が10日以下だったETFは18本ありました。

売買高が小さいETFや値付日数が少なく、毎日売買が成立していないETFは、購入したい時に購入したい値段で買えない、売却したい時に売却したい価格で売れないなどと言う流動性リスクが伴います。購入前に各ファンドの流動性を確認することが大切です。

2023年10月の値付日数が10日以下だったファンド