毎日取引が成立したETFは229本中135本
ETFの値付日数とは、証券取引所が開いている日(営業日)のうち実際に各ETFの値段が付いた(取引が成立した)日数のことです。取引所に上場していても、全てのETFの取引が毎日成立するわけではなく、値付日数はETFによって異なります。
2019年5月末現在、東京証券取引所には229本のETFが上場しています。そのうち5月の全営業日(19日)に取引が成立したETFは135本でした。全営業日に取引が成立したETFの割合は、2019年4月の58.1%から5月には58.9%にわずかに上昇しました。一方で値付日数が5日以下だったETFは24本ありました。
5月の値付日数が5日以下のETF
一方で、2019年5月の値付日数が5日以下だった24本のETFは次の通りです。引き続き、業種型、商品型のETFが目立ちますが、主要指数である東証株価指数(TOPIX)への連動を目指すETFも含まれています。また、これらの中にはマーケットメイカーが参加している銘柄も含まれています。
マーケットメイカーが参加している銘柄一覧はこちら↓から確認できます。
https://www.jpx.co.jp/equities/products/etfs/issues/01.html
銘柄コード | ファンド名 | 値付日数 |
1460 | MAXIS JAPAN クオリティ150上場投信 | 5 |
1636 | ダイワ上場投信・TOPIX-17 建設・資材 | 5 |
1674 | ETFS 白金上場投資信託 | 5 |
1683 | 国内金先物価格連動型上場投信 | 5 |
1649 | ダイワ上場投信・TOPIX-17 金融(除く銀行) | 4 |
1388 | UBS ETF 欧州通貨圏小型株 (MSCI EMU小型株) | 3 |
1613 | 東証電気機器株価指数連動型上場投資信託 | 3 |
1634 | ダイワ上場投信・TOPIX-17 食品 | 3 |
1641 | ダイワ上場投信・TOPIX-17 機械 | 3 |
1652 | ダイワ上場投信-MSCI日本株女性活躍指数(WIN) | 3 |
1685 | ETFS エネルギー商品指数(DJ-UBSCI)上場投資信託 | 3 |
2523 | MAXISトピックス(除く金融)上場投信 | 3 |
1640 | ダイワ上場投信・TOPIX-17 鉄鋼・非鉄 | 2 |
1650 | ダイワ上場投信・TOPIX-17 不動産 | 2 |
2524 | NZAM 上場投信TOPIX | 2 |
1567 | MAXISトピックスリスクコントロール(5%)上場投信 | 1 |
1596 | NZAM 上場投信TOPIX Ex-Financials | 1 |
1647 | ダイワ上場投信・TOPIX-17 小売 | 1 |
1574 | MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信 | 0 |
1645 | ダイワ上場投信・TOPIX-17 運輸・物流 | 0 |
1676 | ETFS 貴金属バスケット上場投資信託 | 0 |
1684 | ETFS 総合商品指数(DJ-UBSCI)上場投資信託 | 0 |
1686 | ETFS 産業用金属商品指数(DJ-UBSCI)上場投資信託 | 0 |
1694 | ETFS ニッケル上場投資信託 | 0 |
マーケットメイク制度
東京証券取引所は、ETF市場の流動性を改善するために、2018年7月からマーケットメイク制度を導入しました。さらに、2019年4月より、マーケットメイク制度を一部改正し、既存の制度に加え、期間限定でマーケットメイカーに1~10億円相当額の注文の常時提示を求めインセンティブを設定し、また、気配提示銘柄数を削減するなどして、マーケットメイカー参入の促進を図るなど、制度の改善を実施しています。
2019年6月4日現在、マーケットメイク対象銘柄(マーケットメイカーが付いているETF)は119銘柄です。ただし、マーケットメイク対象銘柄であっても、全営業日に取引が成立しているとは限りません。
また、2019年6月11日現在、次の7社がマーケットメイカーとして指定されています。
- 野村證券
- 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
- Flow Traders Asia Pte Ltd
- Optiver Australia Pty Limited
- Vivienne Court Trading
- Grasshopper Pte Ltd
- JPモルガン証券株式会社
値付日数が少ないETFのリスク
値付日数の少ないETFの場合、買いたくても買えない、売りたくても売れない、売買したい価格での取引が成立しない、市場価格と基準価額が乖離しているという問題が生じます。購入前には、ETFの取引状況を確認することが大切です。