ETFの値付日数(2019年9月)– 毎日取引が成立したETFは235本中132本


毎日取引が成立したETFは235本中132本

ETFの値付日数は、証券取引所が開いている日(営業日)のうち実際に各ETFの値段が付いた(取引が成立した)日数のことです。取引所に上場していても、全てのETFの取引が毎日成立するわけではなく、値付日数はETFによって大きく異なります。

2019年9月末現在、東京証券取引所には235本のETFが上場しています。そのうち9月の全営業日(19日)に取引が成立したETFは132本でした。一方で値付日数が5日以下だったETFは19本ありました。9月のETFの値付日数の分布は次の通りです。

 

(データ出所:東京証券取引所ETF・ETN月間相場表)

全営業日に取引が成立したETFの割合は、2019年9月は56.1%で、8月の55.7%から概ね横ばいでした。

9月の値付日数が5日以下のETF

一方で、2019年9月の値付日数が5日以下だった19本のETFは次の通りです。引き続き、業種型、商品型のETFが目立ちます。

また、これらのETFのうち「MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信」(1574)と「MAXIS JAPAN 設備・人材積極投資企業200上場投信」(1485)はマーケットメイクの対象銘柄です。マーケットメイク対象銘柄であっても流動性が非常に低い銘柄があることがわかります。

銘柄コード ファンド名 値付日数
1640 ダイワ鉄鋼 5
1634 ダイワ食品 5
1646 ダイワ商社 4
1596 NZAM Ex―F 3
1645 ダイワ運輸 3
1697 大豆ETF 3
1685 エナジーETF 3
1692 アルミETF 3
1468 JPX日経400ベア 2
1637 ダイワ素材 2
1641 ダイワ機械 2
1471 J400インバ 2
1647 ダイワ小売 1
1485 MXS J積極投資 1
1460 MXS Jクオ 0
1574 MXSリスク10 0
1676 キンゾクETF 0
1684 商品ETF 0
1686 メタルETF 0

 

マーケットメイク制度

東京証券取引所は、ETF市場の流動性を改善するために、2018年7月からマーケットメイク制度を導入しました。さらに、2019年4月より、マーケットメイク制度を一部改正し、マーケットメイカーへの促進を図るなど、制度の改善を実施しています。さらに、2019年10月からは、東証REIT指数/東証REIT Core指数/米国投資適格社債指数に係る枠を新設するなどの見直しが実施されています。

2019年10月1日現在、マーケットメイク対象銘柄(マーケットメイカーが付いているETF)は123銘柄です。ただ、マーケットメイク対象銘柄であっても、全営業日に取引が成立しているとは限りません。マーケットメイク対象銘柄は東証マネ部で確認できます。

また、2019年10月11日現在、次の7社がマーケットメイカーとして指定されています。

  • 野村證券
  • 三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社
  • Flow Traders Asia Pte Ltd
  • Optiver Australia Pty Limited
  • Vivienne Court Trading
  • Grasshopper Pte Ltd
  • JPモルガン証券

 

値付日数が少ないETFのリスク

値付日数の少ないETFの場合、買いたくても買えない、売りたくても売れない、売買したい価格での取引が成立しない、市場価格と基準価額が乖離しているという問題が生じます。

ETFを購入する前に、各ETFの値付日数、売買口数、売買金額などを確認しておくことが大切です。これらの情報は、東京証券取引所が公表しているETF・ETN月間相場表で確認することができます。