米国のICI(http://www.ici.org)という投資信託の業界団体によると、2004年の米国の世帯における投資信託(米国ではミューチュアルファンドと呼びます)保有比率は2004年6月時点で全世帯の48.1%と2年ぶりに増加に転じたそうです。
年齢層別に見ると、世帯主の年齢が25歳未満、45歳から54歳、55歳から64歳の世帯では、投資信託の保有が減少し、一方で、世帯主の年齢が35歳から44歳と65歳以上の世帯では投資信託の保有が増加したということです。
65歳以上の世帯というのは、日本と同様に比較的余裕のある世代。退職金などのお金が投資信託にまわっているのだと思われます。一方、35歳から44歳というと、米国のベビーブーマーの最後の世代から、その後に続く世代です。同じ年齢層に属する私としては、この世代は米国でも、そろそろ退職後の生活をこれまでより少しし現実的に考え始める時期に入ってきている世代だと想像します。このレポートでは、401k(確定拠出年金)を活用している人の割合については言及されていませんでしたが、働き盛りの世代であることから、おそらく企業の提供する401kプランなどの年金プランを活用して投信を購入しているのではないでしょうか。
日本でも確定拠出年金がスタートして3年が経過し、会社型を導入する企業が増えていることから、少しずつ若い世代での投信保有比率が増えているでしょうが、米国のように世帯の半分近くに達するにはまだまだ道のりは遠そうです。