確定拠出年金に外貨建てのラインナップ


野村證券が、1月より新たに確定拠出年金向けに「外貨建てMMF」の取扱いを開始すると発表しました。野村證券によると、これまで外貨建ての運用商品が確定拠出年金で提供されてこなかったのは、記録関連運営管理機関におけるシステム面での制約があったからだそうです。今回、野村證券と日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社が共同で、外貨建て商品の取扱いを可能とするシステムを開発し、確定拠出年金での外貨建て商品の提供が実現されることになったということです。

今回野村證券が確定拠出年金で提供する外貨建て投資信託は米ドル建てMMFとユーロ建てMMFの2本。

円だけで資産を持つよりも、外貨建て資産を持つことで、リスク分散を図りたいと考えている個人投資家は多いようです。しかし、例えば、外貨預金を始めるには最低でも10万円程度が必要になりますし、一度に預け入れるとなると、為替市場の動向も見極めが難しいものです。外国の株式や債券を購入するためには、かなりの知識と情報収集が不可欠です。

外貨MMFは、格付けの高い短期証券に投資するファンドで、同じ外貨建てファンドの中でも、株式や債券に投資するファンドよりもリスクが低く抑えられています。確定拠出年金を通じて外貨建てMMFの積立を始めてみるというのは、少額で時間分散が可能、しかも為替手数料が外貨預金よりも安いというメリットもあり、初めて外貨建て資産に投資する人にとっては始め易い方法です。野村證券以外の金融機関で、確定拠出年金において外貨建てMMFが利用できるところはまだありませんが、今後取り扱う金融機関が増えることを期待したいものです。